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稀勢の里に重大警告!稽古視察した北の富士氏「休む手もある」

東スポWeb 5/10(水) 11:00配信

 これはヤバい…。大相撲夏場所(14日初日、東京・両国国技館)で3連覇を目指す横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が8日、千葉・船橋市の二所ノ関部屋で一門の連合稽古に参加した。前日7日には上位陣と稽古することを予告していたが、この日になって稽古相手を十両力士に“変更”。本番仕様の稽古は先送りとなった。初日が刻一刻と近づくなか、3月の春場所で痛めた左胸部と左上腕部の不安はむしろ膨らむ一方だ。

 故障明けの稀勢の里は新番付発表後の2日から部屋の三段目力士と相撲を取り始め、6日と7日は出稽古で十両や平幕の関取衆と相撲を取った。稽古相手のレベルを段階的に上げていくのは自然な流れ。この日の連合稽古を前に稀勢の里は「できれば上位陣とやりたい」と予告し、いよいよ本番へ向けて一気にギアを上げるものと思われた。

 ところが…稽古場には関脇の琴奨菊(33=佐渡ヶ嶽)や玉鷲(32=片男波)、高安(27=田子ノ浦)に加え、小結嘉風(35=尾車)と役力士4人をはじめとする幕内の関取衆が勢揃いするなかで、なぜか稀勢の里は十両の琴恵光(25=佐渡ヶ嶽)を指名。プロ野球で例えるなら、一軍の不動の大エースと二軍の控え打者ほどの実力差がある相手だ。横綱には一門の若手力士を育てる役割があるとはいえ、本場所に向けた調整という点では「後退」した印象は否めない。

 稽古を見守った一門の親方衆からは「琴恵光とやっても“準備運動”をやっているだけとしか見えない。もっと生きのいい玉鷲とかをつかまえるのなら分かるけど」と強い不満の声も聞かれた。ここまでペースが上がらない背景にあるのは、春場所で負った大ケガの影響だ。この日も左胸部にテーピングを施し、左上腕部にサポーターを着用。これだけでも万全ではない様子がうかがえる。

 琴恵光に続いて稽古をした幕内豪風(37=尾車)には、立ち合いから一気に押し出される場面もあった。両力士を相手に14勝2敗と星数の上では横綱の面目を保ったものの、上位陣と本格的な稽古を再開しなければ本当の意味での復活の度合いは測れない。ケガの再発を恐れているのか、最大の武器である左のおっつけも封印したままだ。

 稽古を視察した大相撲解説者の北の富士勝昭氏(75=元横綱)は「左を使っていないね。厳しい。(万全の状態から)遠いでしょ。無理をして優勝を狙う必要はない。休む手もある」と指摘。出場か休場かにかかわらず、あくまでも体調を最優先すべきとの考えを示した。稀勢の里は「(状態は)いいと思いますよ。キレのある相撲を取っていきたい。一日一日、充実してやっています」と話したが…。

 初日が刻一刻と迫るなか、角界内の不安は確実に増している。

最終更新:5/10(水) 13:13

東スポWeb