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クルーザー「シェア」で満喫 業界、気軽な非日常提案

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS 5/10(水) 7:56配信

 一般住宅に観光客らを有料で泊める民泊や自家用車の相乗りなどの「シェアリングエコノミー(共有型経済)」の拡大を背景に、必要なモノ・サービスを必要な分だけ購入する生活様式が注目されている。海洋レジャー業界でも、ヤマハ発動機など大手や新興企業が、高価で維持費がかかるクルーザーや釣り船のレンタル、共有サービスに力を入れ、市場の裾野を広げている。

 小型船舶販売シェア国内首位のヤマハ発は、ボートを3~6時間貸し出す会員制サービス「シースタイル」が大都市圏の会社員を中心に利用を伸ばしている。16年の会員数はサービスを開始した06年の2倍超の約2万200人、年間利用回数は2万2千回だった。

 会員は船舶免許保有者が対象。月会費のほか、使用料と燃料代が1回1万~数万円掛かる。5~11人乗りボート20モデルをそろえ、浜名湖や静岡市清水区を含む国内外約140カ所のマリーナで利用できるのが強みだ。

 会員の平均年齢は40代後半で、ボート購入に踏み切る人もいる。担当者は「数千万円以上のクルーザーの販売が好調な一方、入門クラスのボートは苦戦している。所有にこだわらない需要に応え、マリンレジャー初級者が憧れる遊び方を訴求する」と強調する。

 15年設立のアルファフェニックス(広島市、藤井肇社長)は16年6月、個人所有のボートを会員に貸し出すサービス「ankaa(アンカー)」をインターネット上で開始。瀬戸内海を中心に約50隻が登録している。船舶免許がない会員向けに船の所有者に船長を依頼するコースもある。料金は所有者が決めるため幅広い。

 会員はまだ200人程度だが、藤井社長は「無人島でのバーベキューや船上パーティーなど、気軽に非日常を味わえるコースを提案したい」と意気込む。海洋レジャーに慣れた外国人の需要も掘り起こす計画だ。



 <メモ>ボートや関連製品のメーカーなどでつくるマリン事業協会によると、2016年の国産ボートの国内向け出荷艇数は、15年に比べ、ほぼ横ばいの3768艇だが、金額は2割増の92億円になった。高級クルーザーの販売が伸び、単価が上昇したため。レンタル事業関連の統計はないという。

静岡新聞社

最終更新:5/10(水) 7:56

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS