ここから本文です

15年度・10トン以上の産廃 不法投棄、最悪脱す

茨城新聞クロスアイ 5/10(水) 4:00配信

2015年度に県内で新たに確認された10トン以上の産業廃棄物の不法投棄は8件で、5年ぶりに全国ワーストを脱したことが、9日までの環境省のまとめで分かった。前年度に比べ26件減少し、投棄量も約6分の1と大幅に減った。11年度以降、4年連続で全国ワーストが続き、監視体制を強めていた県は「さまざまな監視、抑止対策が実った成果」(廃棄物対策課)と分析。不法投棄撲滅に向けて引き続き監視の目を光らせる。

■ワースト3位タイ
同省の調査によると、15年度の全国の不法投棄数は143件。本県は8件で、千葉県19件、三重県12件に次いで、青森、宮崎両県と並ぶ全国ワースト3位タイだった。11~14年度で4年連続で続いていた全国ワーストを脱した。投棄された量についても509トンと、前年度と比べて2423トンの大幅減となった。

これまで確認された不法投棄の産業廃棄物のうち、撤去されずに残されているのは、15年度時点で計373件(51万4383トン)に上り、投棄場所は39市町村に及ぶ。市町村別で量が多いのは、つくば市17万822トン、つくばみらい市6万4046トン、鹿嶋市5万5552トン-の順。

県のまとめによると、15年度中に確認された10トン未満も含めた県内への不法投棄は、前年度から37件減の97件と、ピーク時の03年度(351件)と比べると7割以上減少した。

■首都圏から流入か
県内への不法投棄は、建設需要の高い首都圏から捨てに来るケースが多いとみられ、「東京方面からアクセスの良い県南や県西、鹿行地域で目立つ」(同課)という。

県外からの流入防止に向け、県は昨年度、県境の橋や高速道路インターチェンジ(IC)付近などの固定式監視カメラを4台から31台に増設。空の監視役として小型無人機ドローンを追加配備するなど監視体制を強化した。ダンプ1、2台で比較的小規模な廃棄物を短時間で捨て逃げする「ゲリラ投棄」が、14年度の11件から15年度は1件に減少するなど「抑止に一定の効果が得られた」(同課)とみている。

本年度は、民間委託のパトロールを従来の180日から365日体制に拡充。手薄になりがちな深夜や早朝、休日などの監視を強める。監視カメラによる24時間監視を続けるとともに、各業界団体やボランティア監視員らと連携した対策を進める。

県内の不法投棄の新規発生件数は減少傾向にあるものの、未解決件数については500件前後と横ばいが続いている。20年の東京五輪や中央リニア新幹線整備などの大型開発に伴い、建設廃材が首都圏から持ち込まれるケースが増えることも懸念される。

同課は「全国ワーストは脱却したが、今後、大規模プロジェクトなどによる廃棄物の大量発生も見込まれる。不法投棄防止に向け、さらに監視の目を光らせたい」としている。(朝倉洋)

茨城新聞社

最終更新:5/10(水) 10:10

茨城新聞クロスアイ