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長谷川博己「小さな巨人」に“原点”「鈴木先生」を見た

日刊ゲンダイDIGITAL 5/10(水) 9:26配信

コラム【TV見るべきものは!!】

 長谷川博己(40)、満を持しての「日曜劇場」登場だ。昨年NHK・BSプレミアムで放送された「獄門島」もよかったし、映画「シン・ゴジラ」でも存在感を示した。しかし長谷川の代表作は、何といっても「鈴木先生」(テレビ東京系、11年)である。

 長谷川が演じた中学教師のキャラが際立っていた。教育熱心といえば非常に熱心。いつも生徒のことを考えているし、観察眼も鋭い。しかしそれは教室を自分の教育理論の実験場だと思っているからで、単なる熱血教師ではない。この「ちょっと変わった先生」が巻き起こす、小さな“教育革命”が目を引いた。

 さて、「小さな巨人」(TBS系)だ。出世街道を順調に歩んでいた警視庁捜査1課の刑事・香坂(長谷川)が、上司である捜査1課長・小野田(香川照之)の策略で所轄署へと飛ばされる。背後にはIT企業社長の誘拐事件、社長秘書の自殺、政治家のスキャンダルといった謎がある。しかしこのドラマでは、それらの謎解きよりも香坂VS小野田、いや長谷川VS香川の真っ向勝負こそが見どころだ。

 香坂が異動した所轄の芝署は、いわば「鈴木先生」における担任クラスの2年A組。たたき上げの渡部(安田顕、好演)や若手の中村(竜星涼)などの刑事たちは、いわば生徒だ。彼らを巻き込みながら、もうひとりの“巨人”小野田に挑む。負けるな、長谷川先生!

(碓井広義/上智大学教授=メディア文化論)

最終更新:5/10(水) 9:26

日刊ゲンダイDIGITAL