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<韓国大統領選>政権交代への熱望に「積弊清算」「統合」で応えた文氏

5/10(水) 1:24配信

聯合ニュース

【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)前大統領(収賄罪などで起訴)の罷免に伴う大統領選は9日に投票が行われ、進歩(革新)系最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補が勝利した。

 文氏を大統領に押し上げたのは、政権交代に対する国民の熱望だったことに疑いの余地はない。朴槿恵被告の親友、崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件がもたらした早期の大統領選だっただけに保守の現政権からの政権交代を望む声が多く、国民は文氏を新たなリーダーの適任者と判断した。

 特に、朴政権の退陣を求め繰り返し開かれた「ろうそく集会」の民意を受けて「積弊(旧体制の弊害)清算」を掲げる一方で、理念や世代、地域間の対立を乗り越え国民の統合を成し遂げると訴えた文氏の「戦略」が功を奏したと分析される。統合を強く訴えることで、いわゆる「改革的保守」と呼ばれる中道層の票を多く取り込んだようだ。

 大統領選には主要政党から5人の有力候補が立ち、中道系「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)氏という手ごわいライバルがいた。また、朴政権で与党だった保守系「自由韓国党」候補の洪準杓(ホン・ジュンピョ)氏が支持を伸ばし、選挙戦は終盤で「保革対決」の構図を形成する兆しを見せたが、文氏は「全国民の大統領」になるという統合のメッセージを発信し続け、国民の心をつかんだ。

 この先は、文氏が選挙戦で訴え続けた積弊清算と国民の統合をどんな形で実現させるかに国民の関心が移るとみられる。この二つは一見すると相容れない概念にも映りそうだが、文氏側は同時に進めるものだと強調する。

 文氏側の関係者は聯合ニュースの電話取材に「改革が統合の過程であり、合理的革新層と改革的保守層がまとまる統合によって改革課題が完遂されるなど、二つの概念はコインの両面にも等しい」と語った。

 同時に推進するとはいうものの、文氏はひとまず積弊清算を優先することを明確にしている。選挙戦では「大統合政府を作るが、改革が先だ」と繰り返し訴えた。選挙前日に発表した国民向けメッセージでも、「改革により不正腐敗と反則・特権を取り払ったその場所で統合が実現し、その統合だけが葛藤を終わらせ国民の力を一つに集めることができる」と述べた。

 ただ、文氏は拒否感を招きかねない「積弊清算」という言葉は使わず、「改革課題の完遂」などと言い換える見通しだ。

 最も優先して取り組む課題としては、検察と財閥構造の改革が挙げられる。文氏は人事権の独立を検察改革の柱とみて、外部者が加わる人事委員会を立ち上げる方針だ。文氏側の関係者は「青瓦台の顔色をうかがう現行の人事システムそのものが『政治検察』を作っている」と指摘した。

 また、財閥構造の改革と関連し、この関係者は「大企業と中小企業の支配関係、弱肉強食の構造を解消し、二極化を最小化してこそ統合も可能だ」と説明した。

最終更新:5/10(水) 1:52
聯合ニュース