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錦織&チャンの“師弟関係”続く理由 テニスジャーナリスト分析

日刊ゲンダイDIGITAL 5/10(水) 9:26配信

 その声を封じることができるか。

 錦織圭(27)は3月のマイアミOPで右手首を痛め、4月下旬のバルセロナOPを欠場。約1カ月半ぶりに復帰する今週のマドリードOPは第6シードでの出場となったが、右手首にはテーピングがされており、故障は完治していないようだ。

 錦織は8日発表の世界ランキングで7位から8位へ後退した。

 2014年の全米OP準優勝で日本中を沸かせた錦織も、その後は4大大会の決勝進出はなく、マスターズにも勝っていない。世界ランクは4位が最高で、近年は故障による棄権や欠場も少なくない。

 日刊ゲンダイは昨年12月15日付の記事「2017年 錦織の課題は肉体改造よりチャンとの決別」で、テニス関係者の意見を紹介しながら、13年12月から錦織を教えているマイケル・チャン(45)の指導力に疑問を呈した。その記事でも指摘したことだが、一流選手たちはコーチをよく代える。五輪を連覇したマリー(29)は昨季途中、元女子世界1位のモレスモと別れ、レンドルを2年ぶりにコーチ陣に加えて世界ランク1位を奪取。同2位のノバク・ジョコビッチ(29)も、ベッカーらとの契約を解消し、いまは新コーチを探している。同5位のラファエル・ナダル(30)も今季から、ラオニッチ(26=同6位)の元コーチと契約。ロジャー・フェデラー(35=同4位)も昨年、エドバーグからリュビチッチにコーチを代えた。

 だから伸び悩んでいる錦織も……というわけだったが、テニスジャーナリストの塚越亘氏は、「おそらく錦織選手はマイケル・チャンの話しか聞きません」と言ってこう続ける。

「2人は粘り強いストローク戦を得意とするプレースタイルが似ていることもありますが、一番の理由は性格です。2人とも真面目でテニスに対してストイック。ベンチに座って口だけで偉そうに教える指導者もいるが、マイケルは実際に体を動かし、ボールを投げ、錦織の能力を引き出すためのメニューを考えている。こういう指導者でないと、錦織選手は真剣に話を聞きません。コンビを組んで今年は4年目。結果が出なければ雑音も多くなるでしょう。手首の故障もあって、今が一番大事な時期です。私は2人の師弟関係を信じてもう少し見守りたいです」

 正念場のシーズンになりそうだ。

最終更新:5/10(水) 9:26

日刊ゲンダイDIGITAL