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日本酒学で産官学連携 新潟大に科目の新設検討 内外で需要拡大目指す

産経新聞 5/10(水) 7:55配信

 醸造技術だけでなく歴史や文化、流通など幅広い分野で日本酒を探究する「日本酒学」の国際的な教育・研究拠点づくりに県と県酒造組合、新潟大が協力して乗り出す。国内初の試みで、新大は日本酒に特化した科目の新設も検討。3者が連携して「日本酒=新潟」というブランドイメージをより一層高め、国内外での需要拡大を目指す。(市川雄二)

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 新潟市中央区で9日、3者が連携協定の締結式に臨んだ。拠点は新大に置き、教育▽研究▽情報発信▽国際交流-の4つを軸に、幅広い学問体系の確立を図る。

 日本酒をめぐる教育・研究は醸造学や発酵工学を東京農大などが扱っているものの、経済や文化、健康への効果といった面も網羅した学問は従来はなかった。

 締結式で、県酒造組合の大平(おおだいら)俊治会長は「日本酒学の連携は悲願だった」と喜んだ上で、大学と行政、ワイン業者が連携しているフランスのボルドーのような存在を目指すとした。

 新大の高橋姿学長は「全学挙げてブランディングを手伝い、地域に根ざした大学として発展できる」と述べ、将来的には酒蔵に学生を派遣するインターンシップや酒造組合との人材交流に取り組む考えを示した。

 県内には全国で最も多い90の酒蔵があり、平成28年の国内出荷量は兵庫、京都に次ぐ全国3位で4万3322キロリットル。高級酒の吟醸酒は全国一のシェアを誇る。

 一方で、酒造組合の教育機関としては国内唯一の新潟清酒学校(新潟市中央区)を持つものの、国内の産地は「群雄割拠」の状態で、世界的には新潟清酒の認知度は決して高くないという課題も抱えている。

 県は各市町村との協力も含め、コーディネーター役を担う。締結式の席上、米山隆一知事は「新潟清酒の知名度向上や販路拡大に向けたPR活動に全力で取り組む」と意欲をみせた。

最終更新:5/10(水) 7:55

産経新聞