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出るのか休場か…横綱稀勢の里「5月場所」へ不得要領なワケ

日刊ゲンダイDIGITAL 5/10(水) 12:05配信

「5月場所は休場した方がいいのでは……」

 角界のみならず、ファンの間からも心配されているのが、横綱稀勢の里(30)だ。

 先場所の日馬富士戦で左上腕と左胸の筋肉を損傷し、全治1カ月の大ケガ。それでも14日に初日を迎える5月場所への調整に余念はなく、9日は前日から2日連続となる二所ノ関一門の連合稽古に参加した。

 琴奨菊と10番取るなど順調に回復しているようには見えるが、まだケガの影響が残っているのだろう。得意の左おっつけは一度も見せず、8日の稽古を見た北の富士(元横綱)も、「左を使ってない。(万全の状態には)遠いねえ。休む手もある」と休場を促していた。

 周囲が心配するのもうなずけるが、実は稀勢の里は「5月場所に出る」とは、一度も明言していない。あくまで淡々と稽古をこなしているだけなのだ。

 ある親方は「もし、大関のままだったら、早々に出場を決めていたはず」と、こう続ける。

「横綱は優勝争いをして当然の地位。出場するからには、『2ケタは勝てそうだ』では話にならない。大関ならそれでもいいが、横綱がそんな状態で土俵に上がるのは失礼……と、稀勢の里は考えている。先場所も13日目に負傷しながら休場しなかったのも、『優勝争い中の横綱が脱落してはいけない』という責任感からだった。稀勢の里のアタマにあるのは、『いかに横綱としての相撲を取れるか』という一点だけです。この辺り、モンゴル人横綱たちには及びもつかない責任感を抱えている」

 この日は「(稽古を)やるか?」という白鵬の誘いを、「下の者とやります」と、断った稀勢の里。

 白鵬は「まあ大丈夫でしょう」と楽観視したが、直前になっても左おっつけが使えなければ、休場の決断を下す可能性もある。

「体も動くし、とりあえず出場しよう」と考えるほど、稀勢の里は横綱という地位を軽く考えていない。

最終更新:5/10(水) 12:05

日刊ゲンダイDIGITAL