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どうなる韓日関係 最大の課題は慰安婦問題=韓国新政権

5/10(水) 4:22配信

聯合ニュース

【東京聯合ニュース】9日に投開票が行われた韓国大統領選で進歩(革新)系最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補が勝利し、朴槿恵(パク・クネ)前政権時代に行き詰まりを見せた日本との関係に変化が生まれるか注目される。

 昨年末に釜山の日本総領事館前に旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する少女像が設置され、日本政府が長嶺安政・駐韓日本大使を一時帰国させるなどの対抗措置を取ったことで悪化した両国関係は、新政権の発足によってしばらくの間、調整の局面を迎える見通しだ。

 朴前大統領の罷免以降、対日外交が事実上全面中断した状態だったため、新政権では外交・安全保障ルートを構築しながら対日政策も全般的に見直すとみられる。 

 問題は、今後の両国関係において関係強化の好材料と悪材料が共存している点だ。

 北朝鮮の核実験や相次ぐ弾道ミサイルの発射を巡っては両国の協力が必要であり、文新政権と安倍政権との連携のきっかけになるとみられる。

 北朝鮮の核・ミサイル挑発の脅威により朝鮮半島を巡る国際情勢の不透明性が高まっており、日本政府は文新政権と緊密に協調して北朝鮮の脅威に対応していく方針だ。

 安倍首相は9日、衆議院予算委員会で「北朝鮮の脅威に対処するために(韓国の)新大統領と日韓および日米韓で安全保障面での協力を進める方針で一致したい」と述べた。

 また、安倍氏は早期に新大統領と電話会談を行いたいとの意向を示した。安倍氏の方から先に、文新大統領との対話を通じた関係改善に乗り出す姿勢を見せたといえる。

 北朝鮮への対応と、昨年日本での開催が実現しなかった韓中日の3カ国首脳会談の開催のために韓国の協力が必要なことも反映されたものとみられる。

 木宮正史・東京大大学院韓国学研究センター長は聯合ニュースのインタビューに対し、韓国と日本は対北朝鮮問題、経済事案などの分野で協力しなければならず、協力できる関係だと述べた。文氏の選択によって、両国関係はさまざまな分野で改善可能だという見方だ。

 しかし、両国関係の改善には障害物も少なくない。2015年12月末の朴前政権での慰安婦問題を巡る両国の合意が代表的な例だ。

 文氏は選挙期間中、慰安婦合意の再交渉が必要との立場を取ってきた。3月に釜山で開かれた講演では「日本の法的責任と公式謝罪が含まれない合意は無効であり、正しい合意がなされるよう日本との再交渉を促す」「政権交代すれば、合意が拙速に行われた経緯をきちんと究明しなければならない」と述べた。

 一方、日本政府は再交渉の可能性を否定しており、文氏側と日本政府の立場は全面的に対立している。菅義偉官房長官は大統領選当日の9日、定例会見で慰安婦合意について言及し、「韓国側に対して粘り強く合意の実施を求めていく」と主張した。

 毎年のように繰り返される歴史教科書の独島挑発、外交・防衛白書での独島領有権の主張、戦争可能な国家にするための安倍首相による改憲の動きなど、悪材料も多い。

 安倍氏が2020年の施行を目指すと公言した改憲については、早ければ年内にも衆議院解散・総選挙が実施される可能性が少なくない。

 安倍氏はこれまで支持率が下落の動きを見せると、北朝鮮や韓国を刺激して保守層の結集を図り、局面の打開を試みてきた。

 日本政府は文新政権の発足に合わせて対話と両国関係の改善を掲げているが、日本国内の政治状況によって態度を変える可能性も排除できない。

 静岡県立大大学院の奥薗秀樹・准教授は朴前政権の前半期のように、歴史と慰安婦問題によって両国関係を停滞させてはならないとして、慰安婦問題のせいで安保、経済も協力できないという姿勢には問題があると指摘した。

 早稲田大大学院の李鐘元(イ・ジョンウォン)教授は「歴史問題については日本が再交渉を拒否しており、引き続き問題提起するしかない」とし、「実現の可能性はあまりないが、原則論を強調しながらも政治、経済、対北朝鮮問題について関係回復を図る必要がある」と提言した。

最終更新:5/10(水) 4:28
聯合ニュース

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