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谷繁前監督の“置き土産” 中日・鈴木翔太が遅すぎる初勝利

日刊ゲンダイDIGITAL 5/10(水) 12:05配信

「4年目の初勝利なのですごくうれしい。今まで苦しかった。時間がかかりましたけど、1つでも多く勝てるように頑張りたい」

 六回途中、9奪三振2失点でプロ初勝利を挙げた右腕はこう言った。

 確かに時間を要した。静岡の聖隷クリストファー高校から13年ドラフト1位で入団。中日は1位指名で松井裕樹(楽天)を外すと、当時の谷繁新監督は、スカウトの映像を見て一目惚れしていた鈴木を躊躇することなく外れ1位で指名した。同年の中日は12年ぶりのBクラス(4位)に終わり、ファンやOBから「なぜ即戦力でなく、球速が140キロにも満たない高校生なのか?」という疑問の声もあがったが、将来のエースと期待した指揮官は、この日の九回のマウンドに上がった伊藤準規(26)から背番号18番を取り上げ、鈴木に与えたほどだった。

 140キロ前後の球速でも、伸びのある直球とフォークが武器。しかし、スタミナ不足や故障多発で期待を裏切り続け、2年目までの登板はたったの7試合。昨年は一軍登板がなく、年俸は減額制限(25%)いっぱいの450万円までダウンした。

 それで奮起したのか、直後に台湾で行われた「アジアウインターベースボールリーグ」の決勝に先発すると、5回を9奪三振、無失点で優勝に貢献し、MVPも獲得。今年のキャンプではドラフト1位ルーキーの柳(明大)と同部屋になり、球団関係者から「今のおまえは柳とは同じ立ち位置ではない。今年は違うぞというところを周囲に印象付けろ」と言われ、アピールを続けてきた。

 オープン戦終盤に結果が残せず開幕一軍を逃したものの、遅ればせながらこの1勝を弾みに勝ち星を重ねれば、一番喜ぶのは谷繁前監督かもしれない。

最終更新:5/10(水) 12:05

日刊ゲンダイDIGITAL

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