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日枝「院政」は変わらず…フジ亀山千広社長退任の決定打

日刊ゲンダイDIGITAL 5/10(水) 15:07配信

 フジテレビ(CX)の亀山千広社長(60)の退任が決定、後任には宮内正喜BSフジ社長(73)が就任することが明らかになった。

 亀山氏は6月からBSフジの新社長に就任するというが、結果を出せないまま詰め腹を切ることになった。

「9日に役員会が開かれたという一部報道は誤り。正確には9日に内示が役員個々人に伝えられ、11日の決算役員会を経て、最終的に6月の株主総会で承認されるという流れ。亀山社長には1カ月前に日枝会長から直接、引導が渡されています。今回の人事では日枝会長もCX会長職を降りて、代表権のない取締役相談役に。対外的には日枝体制の瓦解にも見えますが、実態は社長の首をすげ替えただけで院政はそのままです」(フジ関係者)

 亀山氏は13年6月に社長に就任。ドラマ「あすなろ白書」「ロングバケーション」「踊る大捜査線」シリーズなどを手掛けたヒットメーカーのかじ取りに注目が集まったが、ライバルの日本テレビに追いつくどころかテレビ朝日、TBSにも抜き去られる始末。14年6月には全社員の3分の2に当たる約1000人の人事異動を行うなど“荒療治”も施したが、15年は開局以来、初の赤字に転落してしまった。

「社長更迭の決定打になったのは平成29年(17年)度3月期の業績下方修正です。今年1月に第3四半期を終えた時点で下方修正していたにもかかわらず、それを下回る大失態。これでは経営責任は免れません」(経済記者)

 亀山氏でなくても、誰が社長になったところでネット全盛という、テレビ業界全体を覆う構造不況の打開は難しいとの見方もある。だが、フジの落ち目を象徴するエピソードといえば、脚本家の倉本聰氏がシルバー世代向けに書いてスマッシュヒットしているテレビ朝日系のドラマ「やすらぎの郷」。このドラマは当初、倉本氏が「北の国から」などで義理のあるフジに持ち込んだものの、けんもほろろに断られ、テレ朝で大ヒットしているのだから、見る目がないという言葉では済まされない。

 フジテレビの右肩上がりを体現してきた“トレンディー社長”が味わう初めての蹉跌。BSで捲土重来となるのか、はたまた――。

最終更新:5/10(水) 15:07

日刊ゲンダイDIGITAL