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120年周期「ハチク」の開花次々 一斉枯れの予兆、タケノコ生産者不安

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS 5/10(水) 12:53配信

 竹の一種、ハチク(淡竹)の開花が静岡県内外で相次いでいる。120年周期とされる全国的な一斉開花時期を迎えている可能性があり、そのまま枯れてしまうという。竹林の再生には長い年月が必要で、タケノコ生産者は対応に苦慮している。

 竹には花を咲かせる周期があり、詳しい生態は分かっていないが、種類によって60~120年に一度とされる。神秘的な現象にも思えるが、その後に竹が一斉に枯れるため、昔から「凶事」として恐れられてきた。

 富士竹類植物園(長泉町)の元研究主任で造園施工管理会社社長の柏木治次さん(64)によると、過去の記録からハチクは2020年代に全国で開花のピークを迎えるとみられる。種子がほとんど実らず、柏木さんは「竹林の再生には10年前後掛かる」と話す。

 ハチクは直径3~10センチ。日本で一般的なモウソウチクやマダケに比べると細く、繊維が固いのが特徴。古くから竹やりや茶道具の茶せんなどに使われ、最近はタケノコの人気が高まっているという。

 ここ数年、全国各地で開花の情報が報告され、柏木さんの調査では県内でも7年前から富士宮市など複数カ所で確認されている。南伊豆町の山本剛さん(77)の竹林では今年3月、約3千平方メートルにわたってハチクが花を咲かせた。稲の穂に似た花が鈴なりに開き、山本さんは「竹の病気かと思った」と驚く。

 細いハチクは竹林の管理やタケノコの収穫に、他品種ほどの手間が掛からない。山本さんは毎年、モウソウチクの時季が過ぎた5月ごろからハチクのタケノコを出荷してきたが、今夏にも枯れる可能性が高い。「10年間もタケノコを生産できないのは痛い。一部の竹林を再生用に残し、あとは他品種に植え替えることも検討している」という。

静岡新聞社

最終更新:5/10(水) 12:53

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS