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亡き人へ思い寄せて 新地高が手紙募る HP公開、文集に記憶継承へ

5/10(水) 12:41配信

福島民報

 福島県新地町の新地高は東日本大震災で亡くなった人に宛てた手紙を募る。震災の記憶を脈々と伝えようと生徒会が中心となって発案した。津波や避難中に亡くなった家族や知人、友人に震災から6年が経過した今の心境や思いをつづってもらう。手紙は学校のホームページ(HP)で公開するほか、文集にまとめて広く紹介する。
 事業名は「おもひの木ポスト」。学校関係者、町民を問わず参加を呼び掛ける。書式や行数などは問わず、匿名での投函(とうかん)も受け付ける。手紙は許可を得た上で学校のホームページに掲載し、毎月1回程度更新する考えだ。まとめた文集は、差出人や在校生らに配布して思いを共有していく。
 事業開始に合わせて同校は「おもひの木教育活動振興基金」を設けた。賛同する個人や事業所などから寄付を募って文集の制作費などに充てていく。協力者に文集を贈って感謝の気持ちを示す。
 手紙の宛先は〒979-2703 新地町小川字貝塚西13の1 新地高内 おもひの木 様。メールアドレスはshinchi-h@fcs.ed.jp問い合わせは同校 電話0244(62)2009へ。

■「気持ち癒やせれば」 生徒会長の島さん

 生徒会長の島美咲さん(17)=3年=は「おもひの木ポスト」に被災体験を重ねている。
 津波で甚大な被害を受けた相馬市磯部在住で、震災時は小学5年生だった。自宅こそ無事だったが、地区内では命を落とした人が多い。長い歳月が流れたが、大切な人を亡くした悲しみは癒えないと感じている。「つらい思いやありのままの気持ちを文字にしたためることで少しでも気持ちを癒やすことができれば」と願っている。

■震災記憶記した案内板あす披露

 同校は、震災から丸6年となった3月11日に学校敷地内に「おもひの木」と名付けた沙羅の木を植樹した。今月11日には犠牲者への思い、震災の記憶を引き継ぐことの大切さなどを記した案内板をおもひの木に添え、在校生にお披露目する。
 同校では津波で在校生1人、卒業したばかりの8人が犠牲になっている。江尻雅彦校長(59)は「生徒や多くの人が亡くなったことを生徒にしっかりと受け止めてもらう機会として取り組みを続けていきたい」と話している。

福島民報社

最終更新:5/10(水) 13:49
福島民報

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