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東芝メモリの生きる道

投信1 5/10(水) 12:10配信

投信1編集部によるこの記事の注目点

 ・ 東芝メモリが手がけるNANDが注目されているのは、IoT時代の本格幕開けを前に大量のデータ(ビッグデータ)処理が必要になると言われているためです。
 ・ サーバーなどコンピューターのメモリー階層は、最上層にCPU(レジスター)、キャッシュメモリー(L1/L2)、その下にDRAM、SCM、SSD(NAND)、HDD、磁気テープに分かれており、上位層のメモリー容量は小さく、HDDなどの下の階層に行けば行くほどスピードが遅くなるが安価で大容量化が可能な記憶媒体として普及しています。
 ・ 今後はNANDよりも高速で大容量化が可能な新たなメモリーが求められると見られていますが、これがSCMと呼ばれる次世代メモリーです。
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東芝メモリ(株)の行方がなかなか定まらない。同社の株式売却を巡り、NAND型フラッシュのライバル企業など様々なグループが名乗りを上げているが、親会社の都合に翻弄され、政府から横やりが入ったり、もはや自らの進退を自分たちの手で決められない状況まで追い込まれている。

親会社の東芝は、株式売却に向けて近く2次入札を実施するが、応札の有力候補には、米ブロードコムと投資ファンドのシルバーレイク・パートナーズや、同業の韓国SKハイニックス、シャープを傘下に置いた鴻海グループなどが名乗りを上げているようだ。特に、鴻海は前回の1次入札で3兆円もの巨額買収を提案したとの報道も流れ、その積極姿勢が注目されている。また、SKハイニックスも会長自らが日本に乗り込み、東芝メモリ買収への執念を見せている。

東芝は、本体の債務超過を解消するためできるだけ高値で6月末ごろまでに売却先を決定したい意向だが、決着までには紆余曲折が予想される。

なぜなら、ここにきて生産パートナーのウエスタンデジタル(WD)が、合弁事業の当初契約をもとに、メモリー事業の売却自体に反対を示す意見書を4月9日付で東芝経営陣に提出したというのだ。WDも1次入札に参加したとみられるが、自社の提示額を大幅に上回る金額や、ライバル企業らの積極攻勢が相次いで報道され、売却額が吊り上がっている。高値売却に傾きだした東芝経営陣へのWDの牽制と受け取ることもでき、売却先決定に大きな影響を与える可能性が出てきた。

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最終更新:5/10(水) 12:10

投信1