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「ニッポノサウルス」は独立種 北大グループ解明 南樺太で1934年発見

北海道新聞 5/10(水) 7:00配信

骨の形に特徴 欧州の種と近縁

 北大の研究グループは9日、1934年(昭和9年)に当時日本領だった南樺太(現サハリン南部)で、化石の状態で発見されたハドロサウルス科の恐竜「ニッポノサウルス」が、独立した種であることを解明したと発表した。化石の骨の形などを改めて分析して突き止めた。発見された個体は3歳くらいとみられるほか、欧州のハドロサウルス科と近縁であることも分かった。

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 ニッポノサウルスは、白亜紀後期のおよそ8300万年前に生息した植物食の恐竜。南樺太の川上村(現シネゴルスク)で、頭部や首、前脚、後ろ脚、尾など全身骨格の6割に当たる骨の化石が発見され、復元すると体長約4メートルの大きさになった。日本領内で見つかった初の化石として、北海道帝国大(現北大)の教授がニッポノサウルスと命名した。

 従来も独立種とする説はあったが、決定づける根拠がなかった。このため北大大学院理学院2年の高崎竜司さん(26)や北大総合博物館の小林快次(よしつぐ)准教授(45)=古脊椎動物学=ら5人が、国内外500以上の論文などで、同科の恐竜の骨の成長過程を分析した。

 ハドロサウルス科は頭部にとさか状の突起があるのが特徴。高崎さんらによると、ニッポノサウルスは下あごの幅が広く、付け根付近に同科の他の恐竜にはない上方に伸びる骨を確認した。前脚は他の恐竜と比べ非常に短く、成長しても変化しない固有の特徴があることが判明。大腿(だいたい)骨など3本の骨の化石の切断面から、3歳くらいの子どもの個体とみられ、成体はさらに大きかった可能性がある。

 ニッポノサウルスは北米から移動してきたと考えられていたが、頬骨(きょうこつ)などは欧州の同科の恐竜と類似点が多く、欧州からユーラシア大陸を通って移動したとみられることも分かった。

北海道新聞

最終更新:5/10(水) 7:00

北海道新聞