ここから本文です

ホークス千賀、金子に投げ勝ち5連勝 「いくつ三振取るんだろう」工藤監督うなる、大黒柱の風格

5/10(水) 7:00配信

西日本スポーツ

 「奪首ウイーク」の先陣を託された千賀滉大投手(24)が圧巻の「Kラッシュ」だ。自己最多タイとなる毎回の13奪三振。月間MVP右腕金子との投げ合いを8回1失点で制し、ハーラートップタイの5勝目をマークした。上位との対戦となる今週の5試合。その初戦を勝利に導き、工藤監督も「ありがたい」と絶賛した。首位楽天とは2・5差に接近。和田や武田を欠く先発陣の中で“大黒柱”の存在感だ。

【写真】2012年に入団会見する千賀、牧原、甲斐

 周到な仕上げだった。1点リードで迎えた8回2死一塁。打者の伊藤に対しカウント3ボールから真っすぐで1ストライクとしたところで、千賀はマウンドで甲斐と話し合った。打ち取る手順を確認するためだった。外寄りの真っすぐで追い込み、ウイニングショットは外角低めのフォークボール。3回に一発を浴びた9番打者のバットに空を切らせ、右手を握りしめた。

 今季初のお立ち台。初めて自分自身に“及第点”を与えた。「納得できるかな、という投球が今シーズン初めてできた」。8回1失点。先発全員から毎回の13奪三振。金子に投げ勝ったのは、自身初の先発勝利だった2015年8月18日以来2度目だった。

 この試合自己最速の153キロを初回にマークした。だが、本人によると最初から飛ばす感覚ではなかったという。「相手が金子さんだったし、ロースコアは予想していた」。3、4月度の月間MVP右腕の存在も圧巻の投球を加速させた。

 12勝した昨季は“わが家の居心地”が随分と悪かった。3敗すべてが本拠地。全16被弾のうち14本を浴びた。今季も払拭(ふっしょく)できないまま、本拠地今季初登板となった前回2日の西武戦で一発を浴びた。「フォームがひどいのは自分でも分かっていた」。映像でチェックした上で、筑後で練習した5~7日には、キャッチボールの段階からヤフオクドーム仕様のマウンドを使用。踏み出す足の位置などを確かめた。

 千賀の武器は150キロ超の剛速球や、常識外れの落差を誇る「お化けフォーク」だけではない。投球フォームに対する鋭敏な感覚もそう。例えばWBCの期間中のこと。空き時間には、ホークスのオープン戦の映像に目を凝らし、海の向こうから石川に電話をかけ、体の使い方を助言した。豊かな感覚は当然自分にも向けられ、軌道修正の上、この日の快投につなげた。

 失点は伊藤の本塁打による1点だけ。だが、これでさらにギアが上がったかのように、そこから1四球を挟んで打者11人連続で封じた。「もう、見たまんまです」。工藤監督もうなるしかない。「3連戦の初戦だし、週の始め。ここで勝つか負けるかでは、全然違う。僕らも『いくつ三振取るんだろう』と見ていた」。和田、武田が不在の先発陣で存在感は際立っている。

 球数は97球。「8回投げて130球くらいかな、と思っていたから、『マジか』って。それくらいの緊張感、疲労でした」と、大きな仕事をやり遂げた右腕は苦笑した。楽天とは2・5ゲーム差。5連勝の24歳に大黒柱の風格が漂ってきた。

西日本スポーツ

最終更新:5/10(水) 7:00
西日本スポーツ

スポーツナビ 野球情報

MLB 日本人選手出場試合6/25(日) 21:45