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JR北海道維持困難区間、利用減少進む 沿線は対策模索

北海道新聞 5/10(水) 10:31配信

 JR北海道は9日、2016年度の路線・区間ごとの利用状況を発表した。輸送密度(1キロ当たりの1日平均輸送人員)は、JRが「単独では維持困難」とした区間の多くで前年度を下回り、利用者数の減少が止まらない現状が浮き彫りになった=下表参照=。沿線の中には、鉄路存続に向けてJRと協議を始めた自治体もあり、利用促進策の検討を急ぐ考えだ。

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 JRが昨年11月、「維持困難」と発表した輸送密度2千人未満の区間のうち、留萌線、富良野線以外は全て前年度比で減少。維持困難路線の対象外だった根室線の帯広―釧路間でも、昨夏の台風被害で約4カ月間減便となった影響を受け、2千人を切った。

台風被害の運休も影響?

 沿線や周辺の自治体が4月、JRと協議に入った宗谷線名寄―稚内間の輸送密度は362人で、前年度比41人減と約1割下落。名寄市の加藤剛士市長は、利用促進策については「観光が一つの鍵になる。利用減を食い止めるため議論を加速させる」と述べた。

 沿線の宗谷管内幌延町は、町内の「秘境駅」を巡るウオーキングラリーを開いて、宗谷線利用増につなげようと試みている。大型連休中には、東京からの参加者もいた。

 昨夏の台風被害で40日間運休した石北線は、上川―網走間の輸送密度が前年度比181人減と、約17%落ち込んだ。北見市の担当者は「利用客が他の交通機関に流れたとも考えられる」と分析する。

 釧網線と、根室線の釧路―根室間(花咲線)も、ともに輸送密度が前年度を下回った。釧路市の担当者は「どちらの路線も厳しい状況が続いている。利用促進に努めたい」と話す。

 一方、留萌線深川―留萌間は228人と利用が伸びた。JRは昨年11月、同区間を含む輸送密度200人未満の区間は廃止・バス転換とする方針を示したが、この「基準」を超えた。

北海道新聞

最終更新:5/10(水) 10:31

北海道新聞