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職場うつの一因…“クラッシャー上司”の正しい対処法

ホウドウキョク 5/10(水) 18:30配信

ビジネスマンのうつ。その一因となっている “クラッシャー上司”という存在をご存じだろうか? 自分の行いを善であると信じ込み、部下のミスを執拗に責め、暴言を吐き、うつや休職に追い込む上司のことだ。

もし、自分の職場にクラッシャー上司が現れたら…? そんな時のために、クラッシャー上司の実態や逃げ方をきちんと学んでおこう。

「クラッシャー上司は、悪気があって厳しくしているわけではない」。そう話すのは、『クラッシャー上司 平気で部下を追い詰める人たち』(PHP新書)の著者で、“クラッシャー上司”という言葉の名付け親のひとりでもある、筑波大学大学院 医学医療系教授の松崎一葉さん。

※もうひとりの名付け親は、元・東京慈恵会医科大学精神科教授の牛島定信氏

クラッシュされる側の部下にも問題アリ?パワハラやクラッシャー上司が減らない理由

そもそもなぜ、クラッシャー上司が現れるのだろうか?

「クラッシャー上司になるような人は、実際、業績も上げているし、能力もある場合がほとんど。そのため、『俺の言う通りにしろ』と、強気になります。若者がアイデアを出しても、耳を貸さず、自分と同じやり方を強要するのです」(松崎さん、以下同)

先述のように、クラッシャー上司本人は、悪気があって部下に厳しく接するわけではないという。いったいどういうことだろう?

「基本的に、クラッシャー上司は、自分がやっていることは善であると信じています。いじめたくて厳しくしているのではなく、『会社のために』と思っているのです」

もちろん、会社のコンプライアンス基準も把握している。しかし、その通りにやっていては、業績につながらない=会社のためにならないと、“厳しすぎる”指導をする。

また、一方のクラッシュされる側の部下たちも、それを受け入れてしまい、クラッシャー上司を助長する要因になっているという。

「部下たちも、『いじめようと思ってやっているわけではない』と、クラッシャー上司の気持ちを理解しています。『指導は厳しいけど、正しいことを言っている』『愛のムチをふるって、指導して“いただいている”』と、思い込んでしまうのです。これでは、日本のパワハラはなくなりませんよね」

さらに、日本企業の採用法も、影響しているそう。

「一般的に、採用方法には、『メンバーシップ型採用』と『ジョブ型採用』があります。日本企業の多くは、前者。アメリカなどでは後者の方法をとり、『この仕事をこなせるスキルがある人』を募集し採用しますが、日本は特に職能がなくても社風に合うという理由で採用しますよね。まっさらな人材を雇って、5年くらい職能教育をし使える人材にする。そのため、新入社員は職能がなくてもお金を貰っている。お金を貰いながら研修してくれてありがたいと“思わねばならぬ”という誤解があるのです」

「もっと他の指導法もあるのでは?」と思いつつも、指導して“いただいている”から“我慢しなきゃ”という思考回路になるのだとか。このようにクラッシャー上司に対し、疑問が浮かんでもそのまま受け入れてしまうのでは、それが減るはずもない。

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最終更新:5/10(水) 18:30

ホウドウキョク