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国内最大級バイオマス発電所着工 三菱製紙八戸工場内

デーリー東北新聞社 5/10(水) 10:45配信

 八戸市の三菱製紙八戸工場内に新設されるバイオマス発電所計画で、事業主体の「エム・ピー・エム・王子エコエネルギー」(同市、田熊聡社長)は9日、場内で起工式を行い、「八戸エコエネルギー発電所」の建設に着手した。出力は、国内のバイオマス発電で最大級の7万4950キロワットで、年間発電量は一般家庭15万世帯分の消費電力に相当する約5億3千万キロワット時を想定。2019年7月の営業運転開始を目指す。

 事業会社は、製紙業界最大手・王子ホールディングス(HD、東京)の子会社「王子グリーンリソース」(東京)と、三菱製紙(同)の共同出資で16年3月に設立。今年2月に青森県や市と立地協定を結んだ。王子側はエネルギー事業の拡大、三菱製紙は八戸工場の収益基盤強化やさらなる事業展開が狙い。

 計画によると、八戸工場の敷地約7万平方メートルを利用し、バイオマスボイラーやタービン発電機を備えた発電所を新設。施設の高さは56メートルに上る。総事業費は約230億円。完成後の試運転を経て、本格運転時に新規雇用を予定する。

 再生可能エネルギー固定価格買取制度を活用して売電し、年間売上高は約110億円を見込む。

 燃料は木質チップやパームヤシ殻などを使用。王子側が八戸港を活用し、海外から調達する。メインの木質チップは八戸工場の専用岸壁に荷揚げした後、コンベヤーで場内に運搬。東南アジアから輸入するパームヤシ殻は公共岸壁に陸揚げし、トラックで運び込む。排ガスや排水、廃棄物処理などの環境対策も講じる。

 起工式には王子HDの矢嶋進社長、王子グリーンリソースの進藤富三雄社長、三菱製紙の鈴木邦夫社長のほか、三村申吾青森県知事や小林眞市長ら約80人が出席。神事を行って工事の安全を祈った。

 田熊社長は取材に「地元への経済効果をはじめ、関連業務を含めた雇用創出が見込める。バイオマス発電などの再生可能エネルギーは持続的に発展していくだろう」と事業の意義を強調した。

デーリー東北新聞社

最終更新:5/10(水) 10:45

デーリー東北新聞社