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5000万円不適切受給 被災者向け基金事業受託企業、県など返還求める

福島民友新聞 5/10(水) 11:37配信

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故に伴う被災者向けの県緊急雇用創出基金事業などを受託した会津若松市の総菜・弁当製造の企業が、人件費を不適切に受給したとして会計検査院の指摘を受け、県と同市から計約5千万円の返還を求められていたことが9日、県などへの取材で分かった。

 県の同基金事業は、被災者を雇うのを条件に、県や市町村が業務を企業に委託するもの。

 県と市によると、同社は2010(平成22)年度と11年度に県とは別の市緊急雇用事業を活用して市内の飲食店でのアンテナショップ事業を受託し、延べ15人を雇用。12~14年度には県の調理用ソース開発事業を受託して29人を雇用した。しかし、一部が事業開始前に採用されていたり、人件費が多く計上されていたりしたとして、今年3月に県が約3千万円、市が約2千万円の返還を求めた。

 同社長は福島民友新聞社の取材に対し、「経理上のミスで、不正ではない」とした上で「取引先や関係者には迷惑を掛けてしまった」と陳謝。

 県などによると、2月までに行われた会計検査院の調査で、担当者から同社の事務処理が不適切と指摘されたために県と市が再調査した。同社は、返還に応じる意思を示しているという。県は、こうしたケースがほかの企業にもないか調査を進めている。

 一方、市によると、同社は市内の学校給食業務を6カ所(6調理場)で受託。市は返還請求分と学校給食業務の同社への支払金約1600万円を相殺し、現在は差し引き約400万円の返還を求めている。

 同社は3月に全ての学校給食業務の契約が更新されず、新規受託した学校給食業務の契約も解除された。そのため資金繰りが悪化して事業継続を断念し、破産申請の準備に入った。

福島民友新聞

最終更新:5/10(水) 11:37

福島民友新聞