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巨大本堂よっこらしょ 伊勢原「石雲寺」創建1300年で初の耐震化

カナロコ by 神奈川新聞 5/10(水) 16:59配信

 伊勢原市日向の古刹(こさつ)「石雲寺」が創建1300年の歴史の中で初の耐震化工事に取り組んでいる。コンクリートの基礎を新設するため、広さ110坪、重さ100~120トンという巨大な本堂をジャッキで約2.3メートルの高さに持ち上げて作業を行っている。


 現在の本堂は江戸中期の1775年に再建され、築242年を迎えた。東日本大震災を経験し、節目の記念行事として大規模地震対策に力を入れることにした。

 本堂を横に移動させる「曳家(ひきや)」という工事手法を使うのが一般的だが、境内に空き地がないため、持ち上げたまま工事を行うことになった。

 昨年11月に着工。15~30センチずつジャッキアップし、床下の空間にコンクリートの基礎を造った。壁の窓を減らし、筋交いを増やして壁を強化し、今年11月末に完成予定だ。

 5月6日には持ち上げられた状態で工事が進む本堂を一般公開し、50人以上の市民が見学に訪れた。平塚市のとび職舩津孝夫さん(68)は「巨大な本堂を持ち上げるには技術と経験、慎重さが必要。同業者の目で見ても、脱帽だ」。工事を担当した「諸星建築」(秦野市)の諸星文男社長(70)は「正確に下ろすのも、また大変」と気を引き締める。

 28代目住職の清水義仙さん(67)は「住民の心のよりどころとして、いっそう開かれた寺にしていきたい」と話している。

 同寺は奈良時代初期の718年に創建。当初は法相宗だったが、室町時代中期、曹洞宗に変わった。源平合戦で平敦盛を討ち取った源氏の武将熊谷直実が1189年、同寺で出家。その記念に自作した達磨(だるま)大師像が残る。

最終更新:5/10(水) 16:59

カナロコ by 神奈川新聞