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東芝:個人債に限り担保付与、価格は決算延期前水準回復-投資家保護

Bloomberg 5/10(水) 13:25配信

米原発事業で巨額の損失計上を見込む東芝は、個人投資家向けの社債に担保を付与した。同社債の価格は、2月の決算延期前の水準まで上がっている。

東芝は先月28日、個人向けの57回債(17年7月償還)と60回債(18年7月償還)の合計600億円に定期預金を担保として設定すると公告。格付投資情報センター(R&I)は9日、担保設定を評価して、個人向け社債に限ってこれまでより4段階高い「BB」に格上げした。ブルームバーグのデータによると、18年7月償還債の価格は先月28日の90.79円から、9日には91.35円に上昇している。東芝の広報担当、内田侑仁氏は「57回債、60回債は個人向けで、担保付き社債への切替条項がある。個人投資家の保護を行うために預金担保の設定を行った」と述べた。他の機関投資家向け社債については、「担保設定は予定していない」と言う。今後、償還を迎える東芝債(個人向けを含む)は合計1800億円。

大和証券の大橋俊安チーフクレジットアナリストは、東芝が個人債に担保を設定した背景について、「銀行はローンを出しているのと同時に社債管理者をやっている。ローン側だけの保全をしてしまうと、利益相反を問われる可能性がある」と推測している。また、担保が付いたことを知らない投資家も多いため、個人債の価格もさらに上昇していくとの見方を示した。

三井住友銀行とみずほ銀行、三井住友信託銀行の主要取引行と三菱東京UFJ銀行は、これら個人向け社債の管理者にもなっている。金融機関からの借入金については、東芝テックなどの株式が担保として差し入れられる予定だ。

Tesun Oh

最終更新:5/10(水) 13:25

Bloomberg