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【マドリードOP】復帰戦辛勝の錦織 選手生命を脅かしかねない右手首の“爆弾”

東スポWeb 5/11(木) 11:31配信

【スペイン・マドリード10日発】テニスのマスターズ大会、マドリード・オープン男子シングルス2回戦で、世界ランキング8位の錦織圭(27=日清食品)は同40位ディエゴ・シュウォーツマン(24=アルゼンチン)に1―6、6―0、6―4のフルセットで逆転勝ちし、約1か月半ぶりの復帰戦を飾った。再起への一歩を踏み出したが、気になるのが右手首の状態。慢性化すれば選手生命も脅かしかねず、今後も“爆弾”を抱えながらの戦いとなりそうだ。

 170センチの小兵に思わぬ苦戦を強いられた。「出だしこそは少し焦りだったり、試合に慣れていないところがあったけど、2セット目からはいいプレーができた」と胸を張ったものの、明らかに動きに精彩を欠き、かつての勢いは影を潜めた。

 右手首を故障したのは3月末のマイアミ・オープンだった。その後は例年、クレー(赤土)コート初戦に位置づけていた4月のバルセロナ・オープンを欠場し、リハビリに専念。ラケットをほとんど握ることができず、試合前も「100%ではない」と見切り発車の状態だった。

 不安は的中する。リストバンドの下にテーピングを施して出撃したものの、打ち合いで押し込まれ、凡ミスを量産。第2セットこそ圧倒したものの、それ以降は一進一退だった。相手の5度のダブルフォールトに救われた格好で、第3セットは5度もマッチポイントをしのがれるという“らしくない”戦いぶりだった。

 試合後、錦織は右手首について「そんなに悪くない。試合中は痛みは出なかった」と話した。ただ、何度も気にするそぶりを見せ、感覚を確かめるように振ったり、自分でマッサージする場面があった。実際、今後もリスクと背中合わせの戦いとなりそうだ。

 テニス関係者は「右手首でしょ。かなり重傷だと思う」と表情を曇らせる。選手にとって手首の故障ほどやっかいなものはない。炎症が強いと、ラケットどころか歯ブラシも握れない。腫れが慢性的に続けば「2日続けてテニスはできない」(同)というほど。コルセットを装着するなど治療期間は長期にわたる傾向にあり、症状が重ければ腱の移殖手術を受けることもあるという。それでも、選手生命が絶たれるケースもある。

 3回戦の相手は同30位のダビド・フェレール(35=スペイン)。粘りが身上のベテランだ。試合が長引けば、当然、錦織の“爆弾”にも負荷がかかる。

 2年連続ベスト4と相性のいい大会で「できるだけ上まで行きたい。とてもタフな試合になると分かっているが、最終的に勝てばいい」と語った日本のエースだが、本来の調子を取り戻すことができるのか。

最終更新:5/11(木) 11:52

東スポWeb