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経営者保険をおさらい 商品の種類や使い方、加入の目的は

5/11(木) 13:20配信

経営者online

経営者保険とは、企業経営のリスクを軽減するために加入する保険のこと。個人保険との違いは、企業を契約者と受取人にして、経営者を被保険者としているところだ。しかし、販売する側が節税商品として経営者に紹介することが多いため、そういうイメージを持つ人も多いだろう。

本来、保険とは万が一の事態に備えて加入するものである。経営者保険にもそのような側面があることを忘れてはいけない。どのような目的があるのかというと、大きく分けると目的は2つある。一つは、当然ながら経営者に万が一のことがあったときへの備え。もう一つは経営者の退職金準備だ。

■経営者保険の種類 大手3社の商品を確認

主な経営者保険といえば、生命保険である。生命保険は、定期保険、終身保険、養老保険などがあるが、税務上のメリットから、定期保険に入る人が多い。そのほかには、傷害保険、医療保険、がん保険などもある。こちらも掛け捨て保険のため、税務上のメリットがある。大手3社の経営者保険を見る。

日本生命の経営者保険は、長期定期保険「スーパーフェニックス」「ジャストターム」、低解約払戻金型長期定期保険「ネクストロード」、逓増定期保険「ニッセイ逓増定期保険」などがある。

スーパーフェニックスとジャストタームの違いは、保険料の払い込み期間の違い。経営者の保障と退職金の準備、税金の繰り延べ効果がある。どちらの保険も保険期間が長いため、資産形成効果が高い。ネクストロードは低解約払戻期間がある定期保険。低解約払戻期間が長いほど、保険料はおさえられる。ニッセイ逓増定期保険は、保険料は一定で保険金額が増加するもので、資産形成効果が高い。

明治安田生命の経営者保険は、法人だけでなく個人事業主も加入できる。定期保険には、「3年間災害保障型逓増定期保険」「新逓増定期保険」「新定期保険E」「1年更新型定期保険」があり、養老保険には「新養老保険E」がある。

3年間災害保障型逓増定期保険は、死亡退職金や事業保障資金を備えるための保険で、契約後5年目以降の生存退職慰労金などのニーズを重視した保険である。新逓増定期保険は、新逓増定期保険だが、契約当初から事業保障資金などのニーズに対する備えができる。新定期保険Eや新養老保険Eは、死亡退職慰労金や弔慰金、事業保障資金を準備できる。

第一生命の経営者保険は、高額保障が準備できる保険や退職慰労金を準備する保険がある。5年ごと配当付き定期保険「TOP PLANサクセスU」、5年ごと配当付き逓増定期保険「TOP PLAN マジェスティU・TOP PLAN マジェスティUα」、5年ごと配当付き生活障害年金定期保険「TOP PLAN エクシードU」などがある。

TOP PLANサクセスUU田生命、第一生命の3社の保険を見ただけでも、各社の思い入れや特徴があることが分かるだろう。しかし、3社とも定期保険と逓増定期保険はラインアップされていることから、経営者保険を考えるなら、活用方法に合わせてどちらかを軸にして考えたほうがよいことが分かる。

■経営者保険の3つの活用法

最後に経営者保険を選ぶ時に考えたい経営者保険の活用方法について3つ紹介する。

経営者保険に入るメリットは、なんといっても節税効果が期待できることだ。継続的に利益が出ている場合、利益を圧縮して節税するという活用方法がある。保険の契約を法人契約にすることで、保険料を経費にし、保険料の一部または全部を損金に算入して、納税額を抑える。

また、経営者保険は、経営者に万一のことがあったとき、事業保障資金の準備として活用できる。例えば、いつも経営が順風満帆であれば、悩まずにすむが、さまざまな要因で、経営危機になることがある。そのとき、銀行などが融資をしてくれれば、問題ないが、そういうときに限って、お金を貸してくれない。このようなとき、定期保険や逓増定期保険などを一部またが全部解約して活用するとよい。もちろん、チャンスが巡ってきたときの投資のための資金として活用するのも手だろう。

3つ目の活用方法は、経営者の退職金準備のためだ。経営者保険に加入することで、万一の保障を得ながら、退職金の準備ができる。退職金の準備には、長期平準定期保険や長期定期保険などがよい。また、生存退職金として受け取れば、所得税や住民税が軽減されるメリットもある。

経営者保険というと、どうしても節税というメリットばかり強調されがちだが、保険には月々の保険料の支払いがあり、長期間支払わなければならない。また保険を解約すべきタイミングを間違えると思ったような活用ができないことや損することもある。そういう意味では、加入前も加入後も、経営者保険の商品性を理解し、適切なタイミングで解約できるように準備していただきたい。

最終更新:5/11(木) 13:20
経営者online