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前代未聞の番宣行脚も…木村拓哉と岡田准一の決定的な差

日刊ゲンダイDIGITAL 5/11(木) 9:26配信

 GWに公開された木村拓哉主演の「無限の住人」が早くもコケそうな気配が漂っている。現段階での興行ランクは「クレヨンしんちゃん」にも負けて6位と予想外の数字。あらゆるメディアに木村自身が登場した前代未聞の宣伝活動。紹介したメディアも木村を褒めまくって盛り上げた。ヒットさせたい思いが伝わってきたが、その背景には「オンリーワンではなくナンバーワンを目指す」意図が垣間見られた。

 かつて、長嶋茂雄氏が巨人の監督に就任した際、外国人選手やトレードで他球団の主力選手を集めた状況と似ている。「長嶋監督を優勝させなければならない」という球団の思いは、木村の事務所と通じるものを感じる。公開後の映画は口コミが動員力を左右する。時代劇で新たな一面もあったが、やはり「キムタクのための映画」の印象は拭えない。観賞後のお客の反応も「血しぶきと死体の山が凄かった」という声が多く、「面白かった」と推奨する声は少ない。これでは今後の観客動員も不安のほうが大きい。

 不可思議だったのは、映画公開から1週間も経たないうちに来年公開の映画「検察側の罪人」で“嵐”の二宮和也との共演を発表したこと。SMAP時代ではありえなかった二宮との共演。話題性は十分だが、二宮人気に頼るかのようにも見えてくる。あまりに早すぎる発表。まるで公開中の映画を諦めて次の話題に転換したとの見方もされている。

 スタートに失敗した木村の映画から1週間後、今やジャニーズ事務所の看板俳優となった“V6”の岡田准一の主演映画「追憶」が公開された。木村のように派手な宣伝活動をしていたわけではない。むしろ必要などない。降旗康男監督・木村大作カメラマンという邦画界を代表する名コンビ。映画関係者によれば、「降旗・木村で高倉健さんの作品を数々手掛けヒットを飛ばした。2人の名前だけでも客を呼べる」という。

 本来、映画は監督と作品が先で役柄に合わせて主演を選ぶ。黒沢明監督がそうであったように、本来の映画の正しいあり方を降旗監督は継承している。今回も「岡田しかいない」と降旗から直々に指名したという。それは岡田が日本を代表する俳優になったことを裏付けたことにもなり、木村と岡田の差が歴然となった。役者としてスタートした木村に早くも試練がやってきている。

最終更新:5/11(木) 9:26

日刊ゲンダイDIGITAL