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ヤクルト・バレンティンの「…?」なプレーの裏に思わぬ要因があった

夕刊フジ 5/11(木) 16:56配信

 【プロ野球実況中継】

 実況アナ歴30年、いまだにプロ野球の奥深さを思い知らされる瞬間がしばしばあります。

 今月5日は横浜スタジアムで横浜DeNA-ヤクルト戦の中継でした。試合は6対1でDeNAが勝ったのですが、おやっ、と思うプレーがありました。

 4回のDeNAの攻撃。1死3塁で倉本の打球はやや浅めのレフトフライでした。左中間寄りでバレンティンが無理な体勢で捕球したため、犧飛かなとも思われましたが、三塁走者の石川はハーフウエーでホームには帰れなかった…。石川の判断ミスかな、と思われたシーンです。

 このプレーについて翌日、ヤクルトの福地外野守備走塁コーチに質問したのですが、返答を聞いて自分の観察力不足を痛感しました。

 「あの打球はそもそもセンターの坂口が捕るべきでした。それをバレンティンが横取りする形になった。坂口が捕っていればスムーズに送球できたから、タッチアップは無理。石川もそう考えたのだと思います」

 つまり石川の判断ミスではなかったと。さらにこのプレーには別の事情が絡んでいました。

 松本「バレンティンはずいぶん張り切っていたんですね」

 福地「…そうじゃない。カリカリして周りが見えていなかったんですよ。あの前の打席で、かなり高めの球をストライクと判定されたことが原因です」

 えーっ!

 確かにバレンティン選手がふて腐れたシーンは記憶にあり。しかしそれが守りにまで影響していたとは…。

 福地「彼には常々切り替えが大事だと言っている。犧飛にならなかったからいいけど、引きずっていいことは何もないんです」

 正直、そこまで深い心理状態を見抜く実況は私にはできません。ただ、「…?」と思えるプレーには必ず理由があるんですよね。肝に銘じてマイクの前に座ります。 (フリーアナウンサー 松本秀夫)

最終更新:5/11(木) 16:56

夕刊フジ