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奈良期の集落跡見つかる 松江・朝酌菖蒲谷遺跡で鍛冶工房や硯片出土

産経新聞 5/11(木) 7:55配信

 「出雲国風土記」に記述のある古代の官道「枉北道(きたにまがれるみち)」の近くに築かれた奈良時代の集落跡とみられる遺構が、松江市朝酌町の朝酌菖蒲谷遺跡で見つかり、市埋蔵文化財調査室が10日発表した。14日午前10時から現地説明会が開かれる。

 市道整備に伴い、市スポーツ・文化振興財団が昨年12月から、風土記に記載された枉北道や「朝酌渡(あさくみのわたり)」があったとされる所に近い丘陵地約1千平方メートルを調査。この結果、焼けた土や炭が大量に投げ込まれた土坑や、掘っ立て柱建物があったとみられる複数の柱跡、道路状の遺構などがみつかった。

 土坑からは、鉄を鍛える際に生じる鉄片も検出された半面、鍛造関連の遺物が少ないことから、市は「朝酌渡に近く、船釘を修理する程度の簡単な鍛冶工房があったのでは」とみる。

 また、道路状遺構は幅2・5メートル程度で片側だけに側溝が設けられていたことなどから、「官道ではなく、枉北道から分かれた枝道だった」と推定している。

 一方、建物跡付近からは、小さな脚を持つ円形の硯(すずり)の破片が出土。文字を扱っていた役所のような施設が付近にあったかどうか、慎重に検討を進めている。

最終更新:5/11(木) 7:55

産経新聞