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米韓同盟破棄も…“北に近すぎる大統領”文在寅氏 「赤化統一」でトランプ氏激怒必至

夕刊フジ 5/11(木) 16:56配信

 9日投開票された韓国大統領選で、極左の最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)前代表(64)が19代大統領に選出された。文氏は「核・ミサイル開発」に猛進する北朝鮮との対話再開を掲げ、慰安婦問題の日韓合意を「間違い」と断言している。東アジアの平和と安定を崩しかねない「北に近すぎる大統領」が5年間の任期で朝鮮半島の「赤化統一」へ進めば、ドナルド・トランプ米大統領の激怒は必至だ。米韓同盟解消という事態も懸念される。

 当選から一夜明けた10日正午すぎに国会で就任宣誓した文氏。当選を確実にした後の勝利宣言では「渾身の力を尽くし、新しい国を必ずつくる」と述べた。宣言の中にある「新しい国」が朝鮮半島の統一国家であるかは定かではないが、文氏と北朝鮮の縁は深い。

 1953年に韓国南東部の巨済(コジェ)島で生まれた文氏の両親は、朝鮮戦争(50~53年)の最中に北朝鮮から韓国に逃れた避難民。母の親族は北朝鮮に残り、文氏は2004年の南北離散家族面会に母と参加し、叔母と面会を果たした。

 当時、文氏は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で市民社会首席秘書官を務めていた。その立場にありながら面会を実現したことが、疑念を持たれているという。韓国に詳しい麗澤大の西岡力客員教授が説明する。

 「文氏本人はそもそも離散家族ではない。会いたい人はいっぱいいるのに彼が行ったこと自体、北朝鮮が文氏に便宜を図るために叔母を出してきたのか、盧政権が頼んだのか、どちらにしても不透明なところがある。韓国では、北朝鮮と盧政権が秘密協議をしたのではないかという見方もある」

 文氏には、国連決議をめぐる北朝鮮への「内通」疑惑も指摘されている。北朝鮮に残された親族を使って、対象者に工作を仕掛けるのは北朝鮮の常套(じょうとう)手段だ。文氏に工作の手が及んでいたとしてもおかしくはない。

 北朝鮮から巨済島に逃れ、その後釜山に移った文一家の生活は貧しかった。聯合ニュースによると、救援物資を受け取るため、文氏がバケツを持って長い列に並ぶこともあった。高校時代には酒を飲んで喫煙もし、「問題児」というあだ名がつけられたという。

 成長した文氏は民主化闘争に身を投じる。名門の慶煕(キョンヒ)大学に在学中、朴正煕(パク・チョンヒ)政権の軍部独裁に反対するデモに参加して1975年に投獄された。80年にも戒厳令違反で投獄を経験した。

 その後、文氏は弁護士になり、盧氏と法律事務所を開設。盧政権発足後には最側近として盧氏を支えた。2012年4月の総選挙で初当選すると、同年12月の大統領選に立候補。朴槿恵(パク・クネ)前大統領に惜敗したが、2回目の挑戦で大統領の座を射止めた。

 文氏は北朝鮮にどう対峙(たいじ)するのか。前出の西岡氏は「近い将来に平壌に行くだろう。そこで南北首脳会談を行い、今後の統一方針について話し合って、事実上の連邦国家を作る方向に行く可能性がある。そうなれば米韓同盟の必要もなくなる」と話す。

 米韓関係を揺るがす火種はほかにもある。その一つが米軍の最新鋭迎撃システム「THAAD(高高度防衛ミサイル)」の韓国配備問題だ。かつて「次期政権で決めるべきだ」と繰り返していた文氏は条件付きの容認に転じているが、配備費用をめぐってトランプ氏が韓国に負担を求めており、文氏が再び主張を変える可能性もある。

 米韓関係の弱体化は日本にとっても人ごとではない。西岡氏はいう。

 「米韓同盟がなくなったら、反日教育をしている国家の軍隊を、日本は目の前に見ることになる。対馬が(南北境界線である)北緯38度線になりかねない」

 日本の安全保障上、決して放置できない政権が誕生した。

最終更新:5/11(木) 16:56

夕刊フジ