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今年のトレンドは? 静岡ホビーショー2017会場リポート

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS 5/11(木) 21:40配信

 静岡市駿河区のツインメッセ静岡で11日開幕した第56回静岡ホビーショー。カラフルなボディーが目を引く自動車模型、細部にこだわった戦艦や戦車をはじめ、“メード イン ジャパン”ならではの精緻な技術を駆使した定番ジャンルの新作が並ぶ一方で、これまでプラモデルに触れたことのない子どもや、まだまだ模型初心者の私(女性記者)でも取り組みやすそうな「手軽さ」を意識した新商品の数々が目を引いた。少子高齢化が進む国内で、ファンの裾野を広げようと目論む業界の意気込みが伝わってきた。世界各国のバイヤーが注目する“模型首都”静岡ゆかりのメーカーを中心に、今年のトレンドを追った。

【写真特集】静岡ホビーショー2017

 

 ■タミヤ

 タミヤ(静岡市)は、ドイツの都市ニュルンベルクで毎年開催される国際玩具見本市の出展50周年を記念した特別展示を展開。1976年にF1日本GPに参戦した6輪マシン「タイレルP34」と、世界で人気の高いホンダのオートバイ「CRF1000Lアフリカツイン」は、実車スケールモデルとそれぞれ20分の1、6分の1スケールのプラモデルを併せて展示した。

 極めて精巧にスケールダウンしたプラモデルと、今にも動きだしそうな迫力にあふれる実物大モデル。両方を見ては比べる面白さに、ベテランファンならずとも引きつけられること間違いなし。13日から始まる一般公開でも注目の的になることだろう。

 家族ぐるみ、幅広い世代の心をつかむ「ミニ四駆」では「ジャパンカップ2017」公式モデルのほか、ボディーを三分割できる一風変わった新モデルも発表。複数台持てば、相互にパーツを入れ替え、気軽にカラーコーディネートが楽しめる趣向だ。新しい楽しみ方が生まれそう。

 

 ■バンダイ

 静岡市に生産拠点を置くバンダイ(東京都)はタミヤと並んで最大級のブースに「ガンダムビルドファイターズ」の新シリーズや人気の「スターウォーズ」「ドラゴンボール」シリーズの新作をずらりと並べた。ブースの一角には、初心者にも魅力を伝えられたらと、商品に自由に触れることができる「体験コーナー」を新たに設けた。スタッフから解説を受けながら、ケース越しでは味わえないプラモデルの触感や完成品の“ポージング”を楽しむことができる。来場者の一人はは何度も商品に目を近付け、「キャラクターの筋肉まで見事に表現されている。プラモデルでここまでできるとは」と感心していた。



 ■青島文化教材社

 青島文化教材社(静岡市)は、アニメ「Fate」の”美少女フィギュア”や、今なお根強い人気の「艦これ」シリーズ、スポーツカー、戦艦など多彩なジャンルの商品をPRしている。

 中でも注目を集めていたのは、通常100点ほど必要なパーツを23点まで抑えたという乗用車模型の試作品。接着剤や塗料を使う手間もない。パチン、パチンと、大ぶりなパーツを車台にはめ込んでいけば間もなく完成。価格は1500円程度だ。「手頃」と受け止める来場者は多いようだった。照準は「プラモデルになじみのない20~30代とその子ども世代」とのこと。担当者は「車だけでなく飛行機や電車など多くのジャンルを開発し、幅広い層にアプローチしたい」と意欲を示していた。



 ■トミーテック

 鉄道模型で知られる「トミーテック」(東京都)のブースには、静岡県内のローカル線車両が勢ぞろいした。静岡鉄道の新型車両A3000形からは、富士山の青をイメージした「クリアブルー」、静岡市が石垣イチゴの産地であることから赤をモチーフにした「パッションレッド」が。大河ドラマ放映で注目が集まる遠州鉄道2000形「直虎ちゃんラッピング電車」もお目見えした。伊豆箱根鉄道1300系「イエローパラダイストレイン」など各地の限定車両をそろえた。いずれも150分の1スケール「Nゲージ」で、モーターが付属しない「鉄道コレクションシリーズ」だ。

 担当者は「他の鉄道模型に比べて動力がないため廉価で、収集しやすい。有名なご当地列車をそろえていて、人気が高いシリーズ」と胸を張った。



 ファンの中心が「40代」というプラモデル業界。その層を少しでも広げようと、各社の工夫が目立ち始めたように見えるここ数年のホビーショー。そんな視点で各社の戦略を見比べてみるのも楽しみ方の一つかもしれない。

静岡新聞社

最終更新:5/12(金) 16:00

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS