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高齢者事故減へ、県警が独自対策 認知検査医師を確保 講習職員の育成に力 千葉

産経新聞 5/11(木) 7:55配信

 75歳以上の運転免許保有者に対し、記憶力や判断力などの認知機能検査を強化するなどした改正道路交通法が施行されて1カ月間で、免許更新時の認知機能検査の受検者数が5764人となり、前年同期比で557人増えたことが、県警のまとめで分かった。県警は周知活動に一定の効果があったとみており、免許返納も含め引き続き高齢者の事故防止対策を進める。

 免許課は「高齢者やその家族からの問い合わせが増えており、高い関心が伺える」とし、検査を行う医師の確保も順調という。高齢ドライバーによる免許の自主返納を視野に入れた相談の電話も増加傾向にあるとしている。

 改正道交法は3月12日に施行された。3年に1度の免許更新時の検査で「認知症の恐れ」と診断された場合、医師による診察を受けることが義務化された。

 3月12日~4月11日に認知機能検査を受けたドライバー5764人のうち、認知症の恐れがある「第1分類」は149人、認知機能の低下の恐れがある「第2分類」は1559人、認知機能の低下の恐れなしの「第3分類」が4056人だった。免許取り消しなどの行政処分の対象者はいなかった。

 また、県警は臨時適性検査などの増加への対応策として、8日現在で県公安認定医14人を含む113人の医師の協力を確保。県内58カ所の指定自動車教習所からの協力も取り付けているという。このほかに、臨時認知機能検査や臨時高齢者講習に対応した職員の育成や増加にも取り組んでおり、同課は「他の都道府県に比べても講習待ちの人数は少ない水準にある」としている。

 警察庁は、全国で診断を義務づけられる高齢ドライバーの数は平成27年の年間約4千人から、改正法施行後は約5万人に急増するとみている。昨年の65歳以上の自主返納は約32万7600件で前年より4万件程度増加した。

 ただ、公共交通機関が発達していない地域では移動手段が狭まるとして、免許返納に消極的な高齢者も少なくない。2日には大分市の病院で通院患者の女性(76)が運転する軽乗用車が13人をはねる事故が発生するなど、高齢ドライバーによる重大事故は依然多く発生している。

 県内では今のところ、医師や職員の人材確保は順調だ。高齢ドライバーによる重大事故の防止と、免許返納時の生活支援を両立させる取り組みが今後の課題となりそうだ。

最終更新:5/11(木) 7:55

産経新聞