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【巨人】長野、おまたせ!91打席目待望の1号「芯でとらえられました」

スポーツ報知 5/11(木) 5:49配信

◆巨人9―7阪神(10日・東京ドーム)

 巨人・長野が今季91打席目で待望の1号を放った。4点リードの4回先頭で岩貞から得意の右方向に放物線を描いた。前夜(9日)の試合では2度の得点機に凡退し、得点圏打率は19打数無安打で、9回には代打を送られた。由伸監督が軸として期待する男が、自身に対する悔しさをバットにぶつけた。

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 感謝と謝罪、おそらく両方だったのだろう。今季1号アーチを放った直後の守備。割れんばかりの拍手と「長野コール」に迎えられると、背番号7は中堅の守備位置で帽子を取り、ペコリと頭を下げた。

 待望の一発は、4点リードの4回先頭で飛び出した。2ボールからの3球目。岩貞の高め直球をはじき飛ばすと、打球は右翼席へ消えた。「しっかりと芯でとらえられました」。今季91打席目にして、ようやくフェンスを越えた。打点も、4月18日のヤクルト戦(熊本)以来。本人は表情を変えず淡々とダイヤモンドを一周したが、ベンチもスタンドも総立ちだった。

 開幕から大不振に陥り、打率は1割台前半を行ったり来たりしていた。ファンからは「やる気あんのかコラ!」「2軍に行ってやり直して来い!」とヤジを浴びせられるようになった。4月中旬になり、スタメンを外れる試合が増え始めた。打てない日々は続く。「金返せ!」「野球やめちまえ!」。ファンの声は、辛辣(しんらつ)な罵声へと変わっていった。

 6日の中日戦(ナゴヤD)では、阿部から借りたバットを使い、今季初猛打賞をマークした。光が見えたかに思えたが、そう簡単ではなかった。9日の阪神戦。追い上げムードだった3点ビハインドの4回1死二、三塁で空振り三振。得点圏では19打数無安打となった。「もう引退かな…」。冗談めかした口調ではあったが、明るい男の顔から、ついに表情が消えた。

 折れかけた心を奮い立たせてくれたのも、ファンだった。球場を出ようとすると「応援してるぞ!」「まだまだここから!」という声が聞こえてきた。「こんな情けない成績なのに、まだ応援してくれる人がいる。本当にうれしかったし、何とかしないといけない」。こみ上げる感情を必死で抑えた。あきらめそうになっていたところで、再びハートに火がついた。

 もちろん、これでトンネルを抜けたわけではない。5回1死一、二塁では左飛に倒れるなど4打数1安打。凡打の度にスタンドから聞こえる大きなため息は、期待の表れだろう。高橋監督からも「こちらも何とかきっかけをつかんでほしいと思っているし、本人もここから巻き返してほしい」と尻をたたかれた。長野の力がこんなものじゃないことは、誰もが分かっている。(尾形 圭亮)

最終更新:5/11(木) 13:19

スポーツ報知

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