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DeNA、まとめサイトは「再開難しい」

5/11(木) 18:26配信

ITmedia ビジネスオンライン

 「WELQ」などを運営するキュレーションメディア事業が問題になったディー・エヌ・エー(DeNA)の守安功社長は5月11日、同事業の再開のめどが未定だと明かすとともに、「ゲーム事業以外の収益の柱の礎を2020年までに築く」と目標を語った。

【17年1~3月は売り上げがゼロに】

 DeNAはキュレーションメディアを新たな収益の柱にするべく注力し、2016年4~12月に約37億円の売り上げを計上。単体での黒字化を目指していた。だが16年11月、著作権侵害のおそれのあるコンテンツや不正確な医療関連記事などの問題が表面化し、全メディアを一時閉鎖。売り上げがなくなった第4四半期(17年1~3月)は人件費などの固定コストが負担になり、11億9500万円の赤字だった。

 3月に「キュレーション事業の再開や存続については未定」と発表していたが、守安社長は再び「あまり長引かせるのはいろいろな意味で問題はあるが、これだけの事案があったので、再開するとしたらかなり自信が持てる状態ではないと難しい」と述べた。

 DeNAは4月、小学館と新しいデジタルメディアを共同で検討する基本合意を結んだ。詳細については明かさないものの、意図については「メディア事業を我々だけでやるのは難しいだろうと考え、検討を始めた」(守安社長)と説明する。

●“新たな柱”は?

 もともと収益の柱にするべく育てていたメディア事業が“宙づり”になっている状況で、DeNAは取り組む2つの最重要課題は「信頼回復」と「継続的な成長へ向けた事業ポートフォリオの強化」だ。

 コンプライアンス(法令順守)、管理体制、ガバナンス(企業統治)を強化し、社内の意識改革を進めるという。3月に南場智子会長が代表取締役に復帰し、代表取締役は2人体制になった。守安社長と南場会長の具体的な役割分担については5月末に公表する予定だ。

 「DeNAがこれまで掲げてきた『永久ベンチャー』という言葉について、第三者委員会から『永久ベンチャーという言葉に甘えている』という指摘を受け、社内で協議した。常に新しい価値提供に挑戦し続けるというだけではなく、社会に歓迎され、貢献することが大前提であり、両面をきっちりやっていくと定義し直した」(守安社長)

 信頼を回復した上で、主力のゲーム事業に匹敵するような新たな柱の礎を20年までに築くことを目標に掲げる。具体的にどの分野が新たな柱になるかは「今期、来期で分かるとは思っていない」(守安社長)としながらも、長期的に安定して成長できる事業体を目指すという。

 「DeNAが持っている、オートモーティブ、ヘルスケア、スポーツ事業などが、それぞれ『柱』を目指して走っている。それ以外にも、新しい挑戦として取り組むリソースがある」(南場会長)

●17年3月期決算は増収増益、ゲームとスポーツがけん引

 2017年3月期の連結決算は、売上高が1438億円(前期比0.1%増)、営業利益が231億円(17.0%増)、純利益が308億2600万円(172.2%増)だった。

 増収増益の要因は、任天堂と協業しているゲーム事業と、プロ野球「横浜DeNAベイスターズ」を擁するスポーツ事業。ゲーム事業は「ファイアーエムブレム ヒーローズ」や「スーパーマリオ ラン」などがヒット。「逆転オセロニア」などの内製タイトルも大型化を果たした。

 18年3月期第1四半期(4~6月)は、売上高364億円、営業利益75億円を見込む。季節性の高いスポーツ事業を除くと売上高299億円、営業利益50億円となり、17年3月期よりも低い数字となるが、「17年は大型タイトルが重なり、大きな数字となった。当四半期は保守的に数字を設定している」という。ヒットが期待される「どうぶつの森」のリリースについては「17年度中の予定。具体的な発表時期はあらためて公表する」とした。