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三越伊勢丹、人員削減を加速 早期退職金積み増し

産経新聞 5/11(木) 7:55配信

 三越伊勢丹ホールディングス(HD)の杉江俊彦社長は10日、東京都内で会見し、人員削減に向け、早期退職制度の割増退職金を積み増す方針を明らかにした。秋までに増額規模など詳細を詰め、平成30年3月末に実施する。杉江氏は業績不振の理由を「他社と比べ高い人件費が大きな課題だ」と説明。地方の不採算店は、売り場面積の縮小や専門店の誘致なども検討し構造改革を加速する。

 29年3月期の最終利益がほぼ半減するなど、業績不振により引責辞任した大西洋前社長の後任として、杉江氏は4月1日付で社長に就任した。

 杉江氏は「構造改革で29年度と30年度は企業として縮小するが、31年度以降の成長につなげる」と強調した。他社と比べて“周回遅れ”とも揶揄(やゆ)されるリストラを積極化し、多角化などによる成長戦略を優先した「大西路線」との決別を宣言した。

 地方店についてはカジュアル衣料品店「ユニクロ」や家具量販店「ニトリ」など専門店の誘致も検討する。商品を仕入れて自前で売る、という従来型の百貨店事業からの転換を図る。衣料品販売をアパレルに頼らず独自開発品を強化する「仕入れ構造改革」は、多くの在庫を抱え業績不振の一因になったことから終了する。

 また、ファッションや食品を扱う新業態として展開した小型店も、新規出店を原則凍結する。

 一方、10日発表した30年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比0・9%増の1兆2650億円を見込む。連結子会社が増え、増収を確保する見込みだ。ただ、主力の国内百貨店事業は苦戦し、最終利益は33・2%減の100億円にとどまる見通し。

 さらに早期退職金の積み増しや不採算事業の縮小などリストラ関連費用がかさみ、業績が下振れする可能性が高い。(大柳聡庸)

最終更新:5/11(木) 7:55

産経新聞