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トルコ大統領、米に怒りあらわ YPGへの武器供給巡り

朝日新聞デジタル 5/11(木) 22:51配信

 シリア内戦をめぐり、過激派組織「イスラム国」(IS)と戦う少数民族クルド人の武装組織「人民防衛隊」(YPG)に対し、トランプ米政権が武器供給を決定したことを受けて、YPGを「テロ組織」とするトルコのエルドアン大統領は10日、「一刻も早く過ちを撤回すべきだ」と怒りをあらわにした。両首脳は16日、米国で初会談するが、非難の応酬になる恐れも出てきた。

 エルドアン氏は10日に開いた会見で「ISとの戦いに別のテロ組織の助けを借りるべきではない」と訴え、米国に決定の撤回を要求。さらに「シリアとイラクで起きるすべての出来事は、トルコにとって国家安全保障問題だ」と述べ、米国の決定はトルコの安全保障上の脅威だと非難した。

 エルドアン氏はトランプ氏との初会談で懸念を伝え、決定の撤回を迫る。トランプ氏とともに参加する25日の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議でも、米国のYPGへの武器供給を取り上げるという。

 YPGについて、トルコは国内で爆破テロを繰り返すクルド人の非合法武装組織「クルディスタン労働者党」(PKK)の派生組織として、米国に関係断絶を求めてきた。エルドアン氏はオバマ前政権で悪化した米ト関係を、トランプ政権で改善させると公言してきただけに、今回の決定でメンツを潰された格好だ。

 一方、米軍の空爆支援を受けるYPG主力部隊は10日、ISが首都と称するシリア北部ラッカの西約40キロの要衝タブカを制圧したと発表。米国からの武器供与が本格化するのを前に、IS掃討が順調に進んでいることをアピールした。(イスタンブール=其山史晃)

朝日新聞社

最終更新:5/11(木) 22:51

朝日新聞デジタル