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<東邦大院生絞殺>「赤トンボ」元准教授側、争う姿勢 損賠訴訟初弁論

5/11(木) 10:33配信

千葉日報オンライン

 2015年3月、赤トンボ研究の教え子だった東邦大(船橋市三山)の大学院生、菅原みわさん=当時(25)=が絞殺された事件で、殺害した元福井大大学院特命准教授、前園泰徳受刑者(44)を相手取り、遺族が総額約1億2223万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が10日、千葉地裁(小浜浩庸裁判長)で開かれ、前園受刑者側は「嘱託殺人と刑事裁判でも認められた。請求棄却を求める。責任があったとしても割合については争う」などと、全面的に争う姿勢を示した。

 殺人罪に問われた前園受刑者の刑事裁判では、福井地裁は昨年9月、前園受刑者に嘱託殺人罪を適用して懲役3年6月の判決を言い渡し、確定している。

 訴状によると、嘱託殺人罪を適用した地裁判決では、前園受刑者は15年3月、福井県勝山市内で、菅原さんから「もう殺してください」などと殺害の嘱託を受け、殺意を持って首を腕で絞めて殺害したとしているが「刑事判決には多数の事実誤認、理由不備などがある。『もう殺してください』との嘱託を裏付ける証拠は、前園受刑者を除き一切ない」と指摘。「菅原さんには殺害を嘱託する動機はない。家族を捨てたり、対面を汚すつもりもない前園受刑者は、菅原さんの感情の高ぶりに窮した。殺害する強い動機があった」と主張している。

 原告側代理人弁護士は「被害者の嘱託はなく、単純殺人であることを主張、立証していく」としている。

 みわさんの父、仁三さん(58)は閉廷後、千葉市内で会見し「刑事裁判では真実が明らかにされたとはいえず、嘱託殺人が認められ、到底受け入れられない想定外の結果で終わった」と話した。また、「保身のための口封じの末の殺人であることが明確。絶対に許せるものではない」と語気を強め、「みわは生きたがっていた。死にたがっていたはずはない。前園受刑者には真実を語ってほしい」などと訴えた。