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監督が『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に込めた“永遠のテーマ”とは?

5/11(木) 7:00配信

ぴあ映画生活

マーベルの新作映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』がいよいよ明日から公開になる。本作は、“自称”銀河最強軍団が活躍する人気シリーズで、痛快なアクションやジョークがふんだんに盛り込まれている作品だが、脚本も手がけたジェームズ・ガン監督は、自身が追求してきたテーマ“どこにも属さない者の想い”を作品に込めることを最重視したと語る。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』 その他画像

愉快で楽しい本シリーズは、主人公ピーターの“喪失”の物語から始まった。生まれたときから父を知らずに育ったピーターは、幼少期に母を病気で失うが、その現実を受け止めることができず、病床の母と向き合うことができないまま、拉致されて地球を離れた。その後、宇宙海賊のボス・ヨンドゥの下で育てられるも、その関係は悪く、海賊を離脱。誰ともつるまず、ひとりでトレジャーハンターをしている時に、現在の仲間と出会った。

「僕はすべての映画で“どこにも属していない者たちの想い”を代弁したいと思っている。これこそが僕の永遠のテーマなんだ!」というガン監督は「ガーディアンズは、僕が追求するテーマの象徴」だという。ピーターが出会った美女ガモーラは、両親を殺され、冷酷な暗殺者として育てられる中で、妹ネビュラからも激しく憎まれるようになった。破壊王ドラックスは家族を殺され、復讐だけが生きる目的の哀しい戦士で、かつて酷い虐待を受けたアライグマのロケットは、喋る木・グルートだけが相棒で、誰に対しても暴言を吐きまくる凶暴な存在だ。全員が豪快で強いならず者だが、実はそれぞれに悲しみ、弱さ、孤独を抱えている。

「彼らは酷い環境で育ってきて、人付き合いも苦手で、お互いがどう接していいのかわからない。前作ではそんな彼らが初めて出会って、例えるなら“恋におちる”話だった。でも、恋愛関係を続けていくのは、恋におちるより難しいだろ? だから、今回の映画では、キャラクターそれぞれが抱えている背景や、家族に対する複雑な感情が湧き出てくるんだ。最も象徴的なのはロケットだ。酷い虐待を受けて孤独に育った彼が、生まれて初めて仲間を手に入れて、家族愛を知ったらどうなる? 最初のうちは、どうしていいかわからなくて、おかしなことになるはずだ」

前作で仲間になったガーディアンズは、新たな脅威に立ち向かう中で、それぞれに自身の孤独と向き合うことになる。あの日、親との別れにちゃんと向き合えなかったピーター、残された唯一の家族である妹と和解できないままでいるガモーラ、初めての家族に戸惑うロケット……。「前作がヒットして、ジョークと愉快な音楽を盛り込んだアクション映画が増えたかもしれないけど、登場人物の感情、ユーモア、アドベンチャーの三本柱のバランスがよくないと、映画は素晴らしいものにならないと思う。それに僕は脚本家出身にしてはめずらしいかもしれないけど、ビジュアルで語ることを何よりも重視しているんだ。だから自分で全シーンの画コンテを描いて、観客が画面を眺めているだけで、キャラクターの感情とストーリーがしっかりと伝わるように視覚デザインを完璧にしてから撮影に臨んだよ。ジョークや気の効いたセリフは、そこに加わるものであって、優先度のトップじゃないんだ」

スペース・オペラ的な設定、孤独と哀しみを抱えたキャラクター、次々に流れるポップ・ミュージック、過激なアクションとジョーク。本シリーズはそのすべてが組み合わさった作品だが、ガン監督は「こんなにも好き放題できたのは、マーベルのおかげ」と笑顔を見せる。「声を大大大して断言するけど(笑)、今回の映画は、ハリウッド映画史上最高の自由をもらって作ったと言っていいと思う。この規模の予算の大作映画で、ここまでフィルムメイカーが完全やりたい放題できたのは、マーベルだからだよ。前作も好きに作らせてもらえたけど、今回の映画はそれ以上に自由に作らせてもらえた。だから、君が書いておいてくれ! マーベルほど自由にやらせてくれるスタジオはない! ってね」

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』
5月12日(金)全国公開

最終更新:5/11(木) 7:00
ぴあ映画生活