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1歳女児への脳死両肺移植が無事終了 岡山大病院、国内最年少の患者

5/11(木) 13:20配信

山陽新聞デジタル

 岡山大病院(岡山市北区鹿田町)で11日、肺の血管が狭まって心機能が低下する肺高血圧症を患う1歳女児への脳死両肺移植が行われ、無事終了した。順調なら約2カ月で退院できる見込み。同大病院によると、生体間を含めて国内最年少の肺移植患者となる。

 臓器提供者(ドナー)は広島県内の病院に小脳出血で入院していた6歳未満の男児。手術は執刀医の大藤剛宏・臓器移植医療センター教授ら約20人のチームで同日朝に開始した。技術的に難度が高いとされる未発達の血管や気管支の切開、吻合(ふんごう)などが慎重に進められ、約6時間半後の午後3時34分に終了した。

 大藤教授は記者会見で「手術は100パーセント成功した。ドナーの遺族の尊い気持ちを患者につなぐことができてほっとした」と語った。女児の父親は手術後に「(男児の)両親には大変感謝しています。いただいた肺は娘と一緒に生きていってくれると思います」とのコメントを出した。

 女児は生後間もなく呼吸状態が悪化したため九州大病院に入院。薬物療法や人工呼吸器を用いるなどしたが改善せず、今年2月に日本臓器移植ネットワークに登録していた。大藤教授の診察を受けており移植手術が決まった後、岡山大病院に転院した。

 15歳未満の脳死の子どもからの臓器提供を可能にした2010年の改正臓器移植法施行後、6歳未満の脳死は7例目で、10歳未満の患者への肺移植は5例目。

 肺移植患者のこれまでの最年少は、岡山大病院で2014年9月に生体移植を受けた2歳男児だった。同大病院での脳死肺移植は82例目で、生体と合わせ166例目。