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トランプ大統領が知らないFBI長官解任のリスク

5/11(木) 21:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

身長2メートルのジェイムズ・コミー連邦捜査局(FBI)長官は5月9日(現地時間)、西海岸のロサンゼルスに出張し、職員に話をしていた。

その瞬間、後ろにあったテレビに「FBI長官、解雇」の速報が踊った。

長官は笑って、「面白いいたずらだ」と言った。すると彼の側近が、背後をウロウロし始め、隣の事務室に移るようにと長官に耳打ちした。長官は話を切り上げ、職員らに握手をして、隣の部屋に移った。

コミー氏本人に、ホワイトハウスのトランプ大統領から電話はなかった。

ワシントンで、トランプ氏のボディガードが、7ブロック離れたFBIに、解雇を告げる書簡を届けた。しかし、受取人は約4300キロ離れたロサンゼルスにいた(米紙ニューヨーク・タイムズより) ー 。

トランプ大統領が突然、コミー長官を解雇したことは、逆に数々の疑惑や不安を膨らませ、政権の将来を危機に陥れる可能性を拡大させた。その理由は、以下の3つだ。

1. FBI長官をクビにするリスクを知らなかった

「笑える事実:ニクソン元大統領は、FBI長官をクビにはしなかった」

ウォーターゲート事件で辞任したニクソン元大統領の図書館・博物館は、コミー氏解雇のニュースの直後、こうツイートした。

「トランプ氏は、(解雇が)こんな大きなニュースになって、カンカンに怒っている」 と、MSNBCに出演したワシントン・ポストの記者フィリップ・ラッカー氏が、解雇翌日のホワイトハウスの様子を伝えた。職員のほとんどが、解雇の事実をテレビの速報で知り、「頭がないニワトリのように、駆け回っていた」という。ホワイトハウスの混乱ぶりが目に浮かぶ。

長官任期は10年、解任は1度だけ

1908年に創設されたFBIの長官が“クビ“になったのは、過去に1度しかない。司法省の下、全米にまたがる重大な犯罪を捜査し、善悪を見極めるアメリカ唯一の機関であり、捜査の中立性を保つため、議会は長官の任期を異例の10年と定め、政権交代に影響されないようになっている。

「大統領は大きな間違いを犯している。我々はアメリカ合衆国憲法の崩壊に直面している」 と指摘したのは、MSNBCに出演したリチャード・ブルーメンタール上院議員(民主党、コネチカット州)。中立と独立を保証されるべき司直のトップが、政治的思惑と取れる理由で、突然解雇されたことは、憲法への挑戦であるという解釈だ。

FBI長官の更迭が、建国とアメリカ民主主義の拠り所である憲法の軽視に直結することを知らなかったトランプ氏。そして憲法でさえも、彼をコントロールできないことに、全米が驚きを隠せずにいる。

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最終更新:5/11(木) 21:10
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