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リオ市=治安維持部隊300人増、配置待つ=積荷強盗4年前より180%増=輸送会社は特別料金徴収も

ニッケイ新聞 5/11(木) 6:18配信

 【既報関連】リオ・デ・ジャネイロ市では今年、犯罪組織同士の抗争やそれを鎮圧しようとする警官との銃撃戦などが激化。これを受け、フェルナンド・ペゾン同州知事が派遣を要請した国家治安維持部隊(フォルサ・ナシオナル・デ・セグランサ、FN)が、近日中に具体的な任務に就く見込みだ。
 10日付G1サイトなどによると、ペゾン知事が派遣を要請する前からいたFNは100人で、9日に更に300人が追加派遣された。新規派遣の300人は現在、同州の軍警訓練学校で具体的な指示が出るのを待っている。州軍警とFNは10日にパトロール活動の場所などを話し合う予定で、12日までに内容が確定する見込みだ。追加派遣のFNに課される任務は、積荷強盗が頻繁に起きている高速道や地域の警備と見られている。
 他方、積荷強盗の被害に悩む運送会社は、警備強化のための費用や積荷盗難によって生じる損失を最小限に抑えるため、緊急特別料金(Emex)を徴収し始めた。
 リオ・デ・ジャネイロ州工業連盟が同州保安局の統計を基に試算したところ、今年1~2月の積荷強盗は1145件起きており、1時間10分に1回の割で積荷が奪われたことになるという。この数字は積荷強盗が4年前より180%増えた事を示している。全国貨物運送業者協会(NTC)は、被害届を出していない運送会社も多いため、実際の被害はもっと大きいという。
 被害が特に大きいリオ市では、大手の運送会社に対するものだけで1日5~10件の積荷強盗が試みられ、40%が成功しているという。Emexは3月から、「交戦状態」と目される地域で導入されている。具体的には、積荷への保険や警備の費用をカバーするために全国で適用されているリスクマネージメント料(Gris)に、積荷100キロあたり10レアルと積荷価格の0・3%~1・0%を上乗せする形で徴収される。Emex導入地域の商品当たりの輸送経費は平均1・5%高くなっている。
 市場関係者は既に、危険度の高い地域ではネット購入商品が届かなくなる可能性や、医薬品さえ配達されなくなる可能性があると警告している。
 こういった事態はリオ市の治安悪化が原因だ。同州では治安関係者や教師も含めた公務員への給与遅配などが深刻で、デモも頻発。リオ市内では治安維持警察部隊(UPP)が設置されている地区でさえ、犯罪組織が支配権を取り戻そうとする動きがあるなど、状況改善は容易ではない。

最終更新:5/11(木) 6:24

ニッケイ新聞