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習氏「中韓関係を重視」文氏に祝電、揺さぶり 「THAAD配備は、最大の失敗」共産党機関紙

西日本新聞 5/11(木) 11:02配信

 中国の習近平国家主席は10日、韓国大統領に就任した文在寅氏に祝電を送り「私は韓国と中韓関係を高度に重視している。あなたと共に努力し、関係を発展させたい」と伝えた。中国外務省が発表した。新政権誕生を好機ととらえ、米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備を巡り急激に悪化した両国関係の立て直しに乗り出した。

 習氏は従来、韓国重視の立場だ。伝統的友好国である北朝鮮を横目に、2014年に韓国を訪問。15年に北京で開いた抗日戦勝70年記念行事には朴槿恵(パククネ)大統領(当時)を招待し「西側代表」として厚遇した。日米韓の連携にくさびを打ち、経済的な結びつきの強い韓国を中国主導のアジア秩序づくりに巻き込む意図があったとみられる。一方、北朝鮮訪問は一度もない。

 文氏はTHAAD配備について慎重な発言をしており、北朝鮮に対しても強硬一辺倒ではない。中国外務省の耿爽副報道局長は10日の記者会見で「中国の関心を高度に重視し、THAAD問題を適切に処理してほしい」と述べ、配備見直しに期待感を示した。

 共産党機関紙、人民日報系の環球時報は同日付の社説で「THAAD配備は、朴槿恵氏と韓国保守政権にとって最大の失敗。米国の対中戦略の旗を掲げる国となってしまった」と批判。「肝心の障害さえ取り除けば、両国の民間の態度は必ず、すみやかに大きく改善する。文氏が鍵を握っている」と強調した。文氏の態度次第で、韓国旅行の中止呼び掛けや国内の韓国系商業施設の営業停止など、一連の「圧力」を緩和させることを示唆した形だ。

=2017/05/11付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

最終更新:5/11(木) 11:02

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