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“本人はテレビのニュース速報を知った“ トランプ大統領によるFBI長官解任の意味とは

AbemaTIMES 5/11(木) 15:52配信

“本人はテレビのニュース速報で解任を知った“

 トランプ大統領がジェームズ・コミーFBI長官を電撃解任した。

 ホワイトハウスの声明によると、解任はセッションズ司法長官らの助言に基づくもので、「コミー氏はFBI職員への訓示中にテレビの速報で自身の解任を知った」(ニューヨーク・タイムズ電子版)とも報じられている。

 表向きの理由として挙げられているのは、ヒラリー・クリントン氏のメール問題への対応だ。去年7月、クリントン氏の私用メールの問題について訴追を求めないことを発表したコミー氏だったが、10月になり、新たなメールが見つかったとして捜査の再開を発表。さらに投票日直前に再び訴追見送りの方針を明らかにした。クリントン氏は選挙後、「我々の分析では、コミー長官が根拠もなく疑義を呈したことが我々の勢いを止めた」とも語っている。

 コミー氏は先週開かれた上院司法委員会の公聴会でこの問題に言及、「我々が選挙に影響を与えたかもしれないと考えると少し吐き気を覚える。だが正直、それでも決断は変わらなかっただろう。今までで最も辛い経験だが、当時を振り返っても同じ決断をする」として、あくまでも正しい選択だったと強調していた。

 また3月に開かれた下院情報特別委員会の公聴会で、トランプ陣営と接触したロシアがサイバー攻撃など通じ大統領選に干渉したとされる疑惑について「捜査している」との発言もしていた。そのため、真の解任理由はここにあるのではないかとの見方もあり、民主党は「トランプ政権がロシアとの関係の捜査を恐れている証拠だ」と批判。共和党幹部からも捜査の続行を求める声が挙がっている。

町山氏「FBIには良い面、悪い面がある」

 カリフォルニア在住のコラムニスト・町山智浩氏は、米メディアの報道について「ウォーター・ゲート事件と比較されている」と話す。

 ウォーター・ゲート事件とは、1972年6月、ニクソン大統領が選挙で対立するアメリカ民主党本部で起きた、盗聴目的の侵入事件に端を発するスキャンダル。最終的に辞任に追い込まれることになるニクソン大統領だが、捜査妨害のため、特別捜査官を解任している。

 また、「誘拐捜査のイメージなどから、日本では警察組織というイメージが強いFBIだが、本来は公安組織。国内で一種のスパイ活動をしている組織。盗聴の対象は大統領や政治家にも及ぶため、誰も手を出すことができず、ジョンソン大統領の時代に、やっと大統領が長官を解任できる法案ができた」と説明。トランプ政権とロシアの関係を伺わせる報道についても、リーク元はどう考えてもFBIだと指摘、1935年にFBIを創設し長官として48年も絶大な権力を握っていたジョン・エドガー・フーヴァーと、コミー氏を比較するような論調もあると話した。

 その上で町山氏は、「FBI長官の圧倒的な力の意味について、大統領以上の権力を握ってしまう可能性があるという悪い面もあるが、大統領を監視できるという良い面もある。その両方を理解しなければならない」と指摘した。

 自身もFBIから内定を受け、またFBI内に友人を持つタレントのREINA氏は「FBIには政治とは関係なく捜査を進められる、コミー氏のような独立したスタンスがすごく重要。その意味でも、今は強いリーダーが必要だし、長官はコミー氏しかいないという雰囲気があったようです。そのコミー氏がクビになってしまったので、内部は今、カオス状態ではないか」と話す。

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最終更新:5/11(木) 15:52

AbemaTIMES