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町の歴史、副読本に 山北町が発行 子ども議会の発言契機

5/11(木) 11:00配信

カナロコ by 神奈川新聞

 山北町教育委員会は、町の歴史や文化を紹介する、小学校高学年向けの副読本を発行した。2年前の子ども議会に登壇した小学生が「より多くの人に町の魅力を知ってもらいたい」と発言したのを受け、町教委が子どもたちに地元への愛情や誇りを育んでもらいたいと2年かけて編集。小学5、6年生に配布され、新学期から主に社会科の授業などで活用されている。 
 副読本「歴史・文化から学ぶ わたしたちの山北」は町の歴史や民俗文化財、天然記念物、言い伝えなどを、写真やイラスト、地図とともに紹介している。

 歴史では、町内で発掘された遺跡や出土品から見える当時の暮らしぶり、山北を治めた武士・河村氏の活躍、関東大震災や太平洋戦争時の町の被害状況などを説明。町から出征した男性ら戦争体験者の声も載せた。

 発行のきっかけは、2015年2月に町が主催した子ども議会。当時、町立川村小の6年生だった三尋木瑠依さん、瀬戸梓さん、田辺あかねさんらのグループは、人口が減り続ける町の将来を心配し、ふるさとを元気にするためにはどうすべきかを考えていた。

 そんな中、社会科の授業で町内に史跡や遺跡が多く残っていることを知った。「町には昔から伝わる文化が多くあるのに、アピールしきれていない」と感じ、参加した子ども議会で「町は、現在の社会のもとを築いてきた人々の思いを、どのように伝えていくのでしょうか」と率直な思いを町長らにぶつけた。

 この質問を受け、町は子どもたちに、町の歴史や文化を語り継ぐ必要があると判断。小学校教諭や文化財保護委員が編集委員を務め、副読本にまとめた。

 町立山北中の3年生になった3人。完成した副読本を見た瀬戸さんは「町と戦争との関わりも載っているのが良いと思う」、田辺さんは「木や石といった天然記念物など、細かい情報も載っていて良かった」と評価。三尋木さんは副読本を使って勉強する後輩たちに「昔のことを知って、説明するのが楽しいと思ってくれたらうれしい」と期待していた。

 副読本はA4判で32ページ。350部発行。問い合わせは、町学校教育課電話0465(75)3648。

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