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開城工業団地・金剛山観光「新政府で再開」期待

5/11(木) 18:04配信

ハンギョレ新聞

開城工業団地入居企業「生死の岐路、早急な再開を」 現代峨山「金剛山観光中断から9年、放棄はしない」 開城工業団地被害1500億円 金剛山観光被害は1000億円と推算 文在寅、南北市場統合「朝鮮半島新経済地図」構想 「北東アジア情勢は侮れず 新政府が先頭に立った“再開提案”は困難

 文在寅(ムン・ジェイン)政権のスタートで、開城(ケソン)工業団地と金剛山(クムガンサン)観光など南北経済協力が再開される可能性に対する期待が高まっている。現代峨山(アサン)と開城工業団地入居企業が、南北経済協力の早急な再開を訴えた。

 10日、開城工業団地企業協会は論評を出し「過去9年間、保守政権で南北関係は途方もない退行に陥った」として「開城工業団地の再開は、朝鮮半島平和経済の出発点だ。早急な開城工業団地再開を訴える」と新政府に要請した。開城工業団地は昨年2月に全面中断・閉鎖され、入居企業125社は為す術も無く財産を失った。協会は開城工業団地の全面中断により、建物・機械装置など投資資産(5900億ウォン=約590億円)や原材料などの流動資産(2400億ウォン=約240億円)、納品業者に対する違約金(1400億ウォン=約140億円)、1年間の営業損失(3100億ウォン=約310億円)、合計約1兆5千億ウォン(1500億円)の被害をこうむったと推算する。一方、政府の支援金は4800億ウォンに過ぎなかった。協会は「入居企業は今、生死の岐路に立っている」と明らかにした。

 2008年7月の中断から9年目を迎えた金剛山観光の開発事業者である現代峨山(アサン)も観光再開のために準備中だ。現代峨山のイ・ジェヒ部長は「南北間に対話局面がはやく造成されるよう新政府が努力することを期待する」として「苦しい時期を耐えてきたが、故鄭周永(チョン・ジュヨン)会長が南北協力事業のために現代峨山を設立しただけに、金剛山観光事業を放棄することはできない」と話した。

 金剛山観光の中断にともなう現代峨山の売上損失は、9年間の合計で1兆700億ウォン(約1700億円)余りと推測される。金剛山の観光客が34万人に達した2007年当時の営業利益は197億ウォン=約20億円だった。その間に現代峨山の役職員は1084人から175人に大幅減った。自己救済策として建設・流通・炭酸水事業に進出し、かろうじて命脈を維持している。開城工業団地まで稼動が中断され、被害はさらに拡大した。現代峨山は開城工業団地の1~3段階の開発・事業権者だ。

 南北経済協力と関連して文在寅大統領は、公約集で韓国と北朝鮮の市場を一つに統合する「朝鮮半島新経済地図」構築構想を出した。北朝鮮内の市場拡散を促進する方向で南北経済協力を推進し、東海(日本名:日本海)圏エネルギー・資源ベルト、西海圏産業・物流・交通ベルト、東海・DMZ環境・観光ベルトの造成を推進する方案だ。現代経済研究院はこの日「新政府の対北朝鮮政策期待効果」報告書で「朝鮮半島新経済地図構築を通した南北間の市場・経済統合と開城工業団地など南北経済協力の再開は、韓国経済の活性化にも肯定的な役割をすると期待される」と明らかにした。

 しかし、北朝鮮の核を巡る緊張局面で、開城工業団地・金剛山観光の再開は容易でないだろうという見通しもある。文在寅キャンプの非常経済対策班で活動したある要人は「新政府が対北朝鮮交流協力に積極的に取り組むという期待が高いが、北東アジア情勢が侮れず新政府が突然に北朝鮮に開城工業団地と金剛山観光の再開について対話しようと、先に立って提案することは困難な状況と見る」と話した。

 一方、この日の株式市場では、新政府のスタートにともなう南北交流協力事業が再開されるという期待感から衣料メーカーの信元(シンウォン、29.78%)、下着メーカーのチョウンサラムドゥル(良い人々、12.13%)、衣料メーカーのIn the F(インザエフ、4.02%)など南北経済協力株の一部が値上がりした。

チョ・ゲワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:5/11(木) 18:04
ハンギョレ新聞