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禅通じ日本文化紹介 鈴木大拙館、来月に狂言披露

北國新聞社 5/11(木) 1:40配信

 金沢市の鈴木大拙館で、金沢生まれの仏教哲学者鈴木大拙(1870~1966年)が世界に広めた禅の思想を通して日本文化を紹介する取り組みが始まる。6月5日に披露する狂言小(こ)舞謡(まいうたい)を皮切りに、大拙が著書「禅と日本文化」で取り上げた能や俳句、生け花、茶なども計画している。大拙の世界を表現した同館の建築や庭も生かし、禅が日本文化に与えた影響を体感できる企画を立てていく。

 鈴木大拙館の日本文化発信事業は著書「禅と日本文化」を参考に進める。日本文化の根底にある禅の思想を分かりやすく紹介した本として、1938(昭和13)年に英語で刊行後、40年に和訳、世界中の言語に翻訳され、今も読み継がれている。

 同館には、自国語で書かれた大拙の著書を脇に抱えながら訪れる外国人が多いことから、禅と日本文化を紹介することにした。伝統的な日本文化を紹介するだけではなく、現代的に発展してきた形を表現することで、日本文化の魅力を知ってもらう試みとなる。

 6月5日には「加賀狂言×鈴木大拙館」(北國新聞社後援)が開かれ、加賀藩お抱え狂言師の名跡を継ぐ十世三宅藤九郎さんが、和泉流宗家の和泉淳子さん、コントラバス奏者の遠藤柊一郎さんと共演する。

 金沢ゆかりの世界的建築家、谷口吉生(よしお)さんが手掛けた建築美を生かし、午後1時半から「水鏡の庭」に面した回廊で狂言小舞謡「鐘の音」などを、午後7時からは「露地の庭」に面した学習空間で「蝉(せみ)」などを披露する。人が生きる味わいをシンプルかつ普遍的に描いた狂言を通して、日本人の生き方を伝える。

 10日に北國新聞社を訪れた三宅さんは「五感をフル回転して想像力を広げていく番組を楽しんでほしい」と来場を呼び掛けた。宮田敏之副館長、フラワーアーティストの稲場美和子さんが同行した。入場料は5千円で、予約は同館まで。

北國新聞社

最終更新:5/11(木) 1:40

北國新聞社