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【特集】ホーム転落防止訴え 全盲の落語家が創作落語

5/11(木) 15:42配信

毎日放送

駅のホームからの転落防止を訴える全盲の落語家の取り組みを取材しました。友人が転落し亡くなったのをきっかけに、目の不自由な人たちがホームの上でどんな状況に置かれているのか得意の創作落語で広く訴えようと、さまざまな場所に足を運び、みずから駅の現状を体験しました。果たしてどんな落語ができたのでしょうか。

盲目の落語家

「どうもみなさん、はじめまして。桂福点と申します。全く目ぇ見えてませんけど、頭だけピカピカという状態でやっているわけです」

落語家の桂福点さん(49)。先天性の緑内障で高校生の頃に完全に視力を失いました。
「男性の方、拍手してもらっていいですか。あー、結構おられるね。女性の方は?なるほどなるほど、ありがとうございます。手をあげてもらってもわからんのですね。音で見えてない人間は、いろんな状況を判断するんです」

福点さんは寄席だけでなく企業や学校の講演会に呼ばれ、障がい者理解などについて話す機会が多いといいます。

後輩の死をきっかけに

そんな福点さんに去年10月、あることを決意させる出来事が起きました。特別支援学校の後輩が駅で特急電車にはねられ死亡したのです。

「ショックでしたね、本当に。えっという感じですね。鉄道が大好きやったんですわ。なんで鉄道好きな彼がと思ったら余計なんかね」

鉄道ファンだったという後輩の近藤恒久さん(当時40)。目が不自由で、誤ってホームから転落。そこに特急が来ました。

Q.視覚障がい者にとって音だけで聞く駅とは?
「怖いですよ、怖いですよ。あの勢いで走ってくるんですからね。それを杖1本で、あるいは盲導犬と一緒に歩くというのは本当に怖いんです。だから是非ね、駅にいてる利用客の方でも危なそうやったら声かけてあげて欲しいんですわ」

後輩の突然の死。なんとか転落事故を減らしたい、福点さんはそう思うようになっていました。

落語づくりのために現場を取材

福点さんは得意の創作落語で転落防止を訴えようと考えました。ネタを考えるため、まずは現状の把握からです。この日は、JR高槻駅のホームドアを取材しに来ました。

(アナウンス:ロープが上がります)
「上がる。今音したわ。ウイーンって上がって、下がるんや今度。はー、なるほど」
「これがあったら助かったのかもなと、絶対助かったと思います。」
(アナウンス:ロープから離れてください)
「あってなりますやん。そうしたら下がって、落ちることはなかったと思いますわ」

転落防止に効果的なホームドア。しかし、設置されている駅は全国で1割に過ぎないといいます。

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最終更新:7/20(木) 16:52
毎日放送