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3月の経常収支は2兆9077億円の黒字-市場予想上回る

Bloomberg 5/11(木) 9:20配信

モノやサービスを含む海外との総合的な取引を示す経常収支は、3月速報で33カ月連続の黒字となった。市場予想は上回った。財務省が11日発表した。

キーポイント

・経常収支は前年同月比2.2%減の2兆9077億円の黒字(ブルームバーグ調査の予想中央値は2兆5930億円の黒字)-黒字幅の拡大は2カ月連続

・輸出から輸入を差し引いた貿易収支は8655億円の黒字(予想は8550億円の黒字)-黒字は2カ月連続

・輸出は13.1%増の7兆1659億円、輸入は15.4%増の6兆3004億円

・配当金や債券利子などの第1次所得収支は1.7%増の2兆1951億円

背景

世界経済は堅調に推移するとみられている中、ミサイルの発射を続ける北朝鮮など地政学的なリスクを懸念する声がある。北朝鮮をめぐって日米と連携する韓国では、親北路線の文在寅(ムン・ジェイン)氏が新たに大統領に就任した。

米国の保護主義の高まりもリスク要因の一つ。11日からイタリアで開幕する主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議では世界の経済成長やテロ資金対策に加え、欧州における極右政党の台頭の一因にもなった格差について議論する。トランプ米大統領が主張する貿易の不均衡は主要議題にならない見通し。

エコノミストの見方

・第一生命経済研究所の斎藤麻菜エコノミストは2日付のリポートで、3月の経常収支は「堅調な所得収支を下支えにして、引き続き高水準の黒字が続く」と予想。世界経済が拡大傾向にあることから、先行きについても「緩やかな黒字拡大を続ける」とみている。

・バークレイズ証券の永井祐一郎エコノミストは10日の取材で、3月の経常収支について「貿易収支は少し減るが、所得収支はしっかりしている」と予測した。今後の注目材料として北朝鮮問題など地政学リスクや原油価格の上昇を挙げた。

Maiko Takahashi

最終更新:5/11(木) 9:20

Bloomberg