ここから本文です

トヨタの4000億円減益予想、日本株式会社の足引っ張るか-影響1%強

Bloomberg 5/11(木) 15:26配信

世界を代表する自動車メーカーで、日本の上場企業時価総額でトップを行くトヨタ自動車が今期の連結営業利益は前期比2割減少の1兆6000億円との見通しを示した。11日の株式市場でトヨタ株は前日終値を挟んでもみ合い、相場への悪影響は限られたが、収益規模は巨大なだけに、日本企業全体の利益展望に今後マイナスの影響が及ぶリスクが警戒されている。

SMBC日興証券株式調査部の伊藤桂一チーフクオンツアナリストは、東証1部の3月期決算企業の営業利益合計額は30兆円程度だ、と指摘。「トヨタが4000億円の減益になってしまうと、全体を1%強下押しする。営業増益率が多くて10%と見込まれる中、この1%強は大きい」と言う。企業業績の先行き楽観ムードが盛り上がりを欠けば、当面の日本株の上値抑制要因になり得るとみている。

トヨタの2018年3月期の営業利益計画は、3割減益だった17年3月期に続き2期連続の減益、市場予想の2兆3373億円も大きく下回った。為替想定レートを1ドル=105円と114円付近で推移する現状に対し、大幅な円高水準で設定していることが減益見通しの一因。ただし、豊田章男社長は会見で「スポーツの世界では連敗になる」とし、売り上げが伸びないと「何かを止める、何かを変える決断が必要になってくる」と述べるなどトップラインの動向に懸念を示した。

決算を受けたアナリストらの反応は、「中立」との判断が多かった。ゴールドマン・サックス証券の湯澤康太アナリストは、会社側は1ドル=105円と現状の為替水準から円高を想定しており、「営業利益2000億ー3000億円の上乗せは為替のみで可能」と分析。一方、メリルリンチ日本証券の二本柳慶アナリストは、今期の会社計画について保守的とみているが、米国での販売苦戦が色濃いなどとし、「カタリスト不在は続く」との認識だ。ブルームバーグ・データによると、トヨタ株を調査するアナリスト23人の判断は、買い8人(34.8%)、中立13人(56.5%)、売り2人(8.7%)となっている。

11日のトヨタ株は前日比0.5%高の6113円で始まった後、午前は一時1.7%安の5975円と4月25日以来、2週間ぶりに6000円を割り込んだ。午後後半にかけては戻し、0.7%高の6123円と反発して終えた。

Hideki Sagiike

最終更新:5/11(木) 15:26

Bloomberg