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教頭が暴行、教諭の前歯折る 宴席で逆上 兵庫・小野

神戸新聞NEXT 5/12(金) 6:06配信

 兵庫県小野市立小野特別支援学校の男性教頭(59)が昨年11月、学校行事の打ち上げの宴席で同僚教諭(59)に前歯を折る重傷を負わせ、今年3月30日に社簡易裁判所から罰金30万円の略式命令を受けたことが11日、分かった。教諭は精神面の苦痛を訴え、教頭の異動を同市教育委員会に求めたが受け入れられず、今も同じ職場に勤務している。

 関係者や市教委などによると、昨年11月26日夕から加東市内の和食店で宴席が開かれ、同校の教職員約30人が参加した。約1時間後、教頭が校長(今年3月に定年退職)に「仕事の後に飲みに行けるような出張の機会を増やしてほしい」などと発言。教諭が「公私混同はいけません」とたしなめると、教頭は「二度と言うな」と大声を出して教諭の口を左手でふさぎ、口内に入った人さし指が前歯2本を折った。2本とも20年以上前に治療した差し歯だったという。

 教諭は12月2日に加東署に相談。被害届の提出を受けて同署が書類送検し、社区検が今年3月28日に傷害罪で略式起訴していた。

 事件から約3カ月が過ぎた2月、教頭は弁護士を通じ教諭に謝罪文を提出。神戸新聞の取材に対しても「歯を折るという取り返しのつかないことをしてしまい、申し訳ない」と話した。

 すでに罰金を納付し、治療費と慰謝料について弁護士を通して交渉しているが、金額面で折り合いがついていないという。


■県へ報告4カ月後/市教委、教頭異動拒む


 事件を巡っては、小野市教委の対応にも疑問符がつく。

 発生2日後に校長から報告を受けた市教委が、事件の概要を兵庫県教委播磨東教育事務所(加古川市)に報告したのは、今年4月3日になってから。4カ月以上経過した理由について「裁判所の略式命令の書面が教頭に届いたのが4月1日。有罪の判断が出てから動いた」と説明する。

 県教委は「今後、関係者から事情を聴き、教頭の懲戒処分を検討する」としている。

 昨年12月6日に市教委の担当課長も交えて話し合った際、教諭は教頭の異動を求めたが、新年度になっても実現しなかった。取材に対し、市教委は「(今春は)ベテラン教諭の異動が例年より多い3人に上り、校長も退職したので、子どもの状態を熟知する教頭まで異動させるのは学校運営上マイナスと判断した」と説明。任命権を持つ県教委にも異動を求めなかったという。

 教諭は「子どもたちに影響が出ないように必死に耐えている状態」と訴えるが、担当課長は「2人の関係は新しい校長に引き継ぎ、声掛けなどのケアをお願いしている」とする。

最終更新:5/12(金) 8:05

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