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「横須賀にノウハウ蓄積した」 ANA機長発案でウインドサーフィン世界大会24年ぶり開催

5/12(金) 13:06配信

Aviation Wire

 24年ぶりに日本で開かれるウインドサーフィンのワールドカップ「ANAウインドサーフィンワールドカップ横須賀大会」が、5月11日に神奈川県横須賀市の津久井浜海岸で開幕した。

 今回の大会は、全日本空輸(ANA/NH)が特別協賛として冠スポンサーを務める。ANAグループ社員が夢を実現する提案活動「ANAバーチャルハリウッド」で、2015年度の企画が2年がかりで実現したもの。発案者は、ANAのフライトオペレーションセンター B767部の藤本太郎機長だ。

◆地元に根付くイベントに

 藤本機長は大学時代からウインドサーフィンを楽しみ、社内ではウインドサーフィンクラブの部長も務めている。もともと水上スキーなど、マリンスポーツが好きだった藤本機長は、26年前に同級生から誘われたことで、ウインドサーフィンにはまった。

 長らく日本では開催されていなかったワールドカップの誘致を、2015年にバーチャルハリウッドの企画として提案。PWA(プロフェッショナル・ウインドサーファーズ協会)によるウインドサーフィン世界最高峰となる大会の開催を、2年越しで実現にこぎつけた。

 「昨年8月に実行委員会ができて、委員をやっています。(バーチャルハリウッドで採択後は)委員会が発足するまでは、私がPWAとのやりとりをやっていました」と藤本機長は話す。

 16日までの期間中、実行委員会の会長を務める横須賀市の吉田雄人市長は、3万人の来場者を見込み、マリンスポーツの街として盛り上げていきたい考えだ。

 藤本機長は、「横須賀市が人と時間を割いてくださったので、ノウハウは蓄積していると思います。PWAと市のつながりもできたので、私が直接関わらなくても、開催できるようになっていくのでは」と、地元のイベントとして大会が根付くことに期待を寄せた。

◆山元社長時代に始まったバーチャルハリウッド

 ANAのバーチャルハリウッドでは、これまでも客室乗務員の発案による機内結婚式や、花好きの整備士による愛媛県の新種「さくらひめ」のPRなどを実現してきた。

 横須賀大会の開催まで、「ゴルフしかやっていなくて、マリンスポーツは疎かった」と打ち明けるANAの平子裕志社長は、「山元峯生社長(当時、故人)の時代に生まれた制度で、常識で考えられないことや、世界で初めてのことをやってみろ、というものです」とバーチャルハリウッドの意義を語る。

 山元氏は生前、社内外から「やまげん」の愛称で親しまれた。今年3月に就航5周年を迎えたピーチ・アビエーション(APJ/MM)の構想を2008年に打ち出したのも、山元氏だ。「本人ができなかったことを、後生に託したかったのでは。だからやめちゃいけない」(平子社長)と、バーチャルハリウッドを立ち上げた山元氏の真意を探る。

 ヨットがあしらわれたネクタイを締め、開催前日の会見に臨んだ平子社長は、「今回は採択から開催まで2年掛かりましたが、よい大会になって最終日を迎えてほしいです」と話した。

Tadayuki YOSHIKAWA

最終更新:5/12(金) 13:06
Aviation Wire