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スマホもVAIOにする意味は? コスト安なDSDS端末に1本化

アスキー 5/12(金) 9:00配信

モバイルワークというとノートを想像しがちだが、スマホの活用が意外と重要だったりする。DSDS対応機種としては、比較的安価で法人導入にも適したVAIO Phone Aの魅力は?

社員ひとりひとりが持ち歩く、スマホを見直してみる
 働き方改革において、作業効率をアップさせたい。
 
 そのためにスマートフォンの活用も重要だ。モバイルワーク・テレワークというと一般的にはノートやタブレットの利用をイメージしがち。しかし、テレワークの場合、ノートパソコンでの作業となるとある程度場所が限られてしまう。メールのチェックやチャットなどの処理なら、スマートフォンでも十分作業でき、しかも場所を選ばない。常にノートパソコンを持ち運ばずに済むため、外出時の負担も軽減される。
 
 企業のスマートフォン導入率は、Gfkジャパンの調査によると60%に達している。また、Lookoutの調査によるとOS別の導入率はiOSが50%強、Androidが40%強、Windowsが2%となっている。1年前のデータのため、調査時はまだ普及の浅いWindows Mobileにとっては参考値程度になるが、セキュリティーやビジネスソフトとの融合などで有利なWindows Mobileではなく、一般に広く普及しているiOSやAndroid用には、数多くのアプリが提供されており、さまざまなサービスを積極的に活用し、生産性の向上を図ろうとしていることが伺える。
 
VAIOはPCだけでなく、スマホも作るメーカーへ
 そんな中、PCメーカーとしてWindows PhoneとAndroidの両方に取り組んでいるのがVAIO株式会社だ。VAIOのスマホとしては、これまでビジネス用途をターゲットにしたWindows Mobile機「VAIO Phone Biz」の展開があり、多くの受注があった。しかし、やはり認知度の高さやアプリの普及規模/対応度を考えると、Android OS版の登場を待ちわびる声もあったはずだ。そこでこの4月に「VAIO Phone A」を発売した。
 
 PCだけではなくスマホのメーカーとして、ますます企業にVAIOが受け入れられる機会が増えるのではないかと想像できる。
 
 スマートフォンを導入する意義はなんだろうか?
 
 移動時や外出先に、メールやチャットで手軽にコミュニケーションが取れるだけではない。モバイル通信はもちろん、カメラなど、様々なデバイスが一体化しているというメリットがある。
 
 例えば、外回りが多い営業マンが、自社商品や現場の写真を撮影し、それをサイトにアップしたり、自社のスタッフに共有したい場合、これまでなら、カメラで撮影したものをPCに取り込んで更新する必要があった。
 
 それを送る際、Wi-Fi環境があればいいが、ない場合はモバイルルーターなどが必要になった。設定なども慣れていない人には、なかなか面倒な作業ではないだろうか。データ共有や報告書の作成のためだけに、社に戻るというのも効率が悪い。
 
 それが、スマートフォンなら1台で完結する。撮影したものを、すぐに送れるので、場所も選ばずスマートフォンだけで完結できる。スマートフォンを使っていれば当たり前のことではあるが、こういうちょっとしたことでも、作業効率が大幅に変わってくるのである。企業がスマートフォンを仕事で利用できるようになれば、データの簡便な共有が可能となり、スキマ時間の活用も有効になるだろう。
 
VAIOのこだわりが詰め込まれたスマートフォン
 それでは「VAIO Phone Biz」と同様のこだわりを持つ「VAIO Phone A」の特徴を紹介しよう。外観はご覧の通りVAIO Phone Bizと変わらない。ただ、内部仕様に若干変更を加えてAndroid OS 6.0を導入したものだ。5.5インチフルHDディスプレイを搭載し、CPUにオクタコアのSnapdragon 617(1.5 GHz +1.2 GHz)を採用。3GBのメモリーと16GBのストレージを内蔵する。
 
 まず、SIMフリーで幅広い通信バンドをサポート。VAIO Phone Bizと違うのはバンド5(850MHz)に対応し、米国や韓国など海外で3G通信が可能になった。海外への出張時は、現地のSIMを差して利用すれば、経費も抑えられる。
 
 ドコモのキャリアアグリゲーションに対応する点もVAIO Phone Bizと変わらないが、さらにドコモのVoLTE音声通話にも対応する。ドコモ系MVNOでも利用可能だ。SIMはトレイ式で、2枚のSIMを利用できるようになっている。
 
 さらに今回、正式にデュアルSIM・デュアルスタンバイ(DSDS)に対応。これはビジネス用スマホとしては非常に有益な機能だと思う。3G音声通話の2番号同時待ち受けが可能になり、LTE通信は片方のみだが、例えばビジネスとプライベートで分けたり、音声通話SIMとデータSIMとで分けたりできる。音声通話はキャリアを利用し、データ通信は安いMVNOサービスを利用するなど、経費を抑える効果も期待できそうだ。
 
 最近では、BYOD(Bring Your Own Device・従業員が個人所有の機器を業務で利用する)を導入している企業も少なくないが、従業員が「VAIO Phone A」を使っていれば、SIMだけを企業が支給して業務利用し、併せて個人利用のSIMも差しておけば公私分けて管理可能。スマートフォンの2台持ちせずにすむ。
 
 電波強度に関しては、従来と同様できるだけ最高になるようにアンテナの位置やカバーする材質など考えられた設計になっている。これは、設計部門と試験部門、製造部門が一つ屋根の下の工場で行なわれている強みで、Wi-Fiだけでなくキャリアの電波も試験できる環境が備わっている。これによりVAIOならではのフォルムと高性能を両立させた製品が生まれている。
 
設計と製造、品質試験が一つ屋根の下の強み
 VAIOの製品は、厳しい品質試験にパスしたものだけを量産している。あらゆる事態を想定したその試験は、動かなくなっても仕方がないと思えるほど。これも設計部門と試験部門が同じ屋根の下だからこそ、すぐに設計に反映でき、要求された品質をクリアしたものだけが製品化されてきた。
 
 品質に関しては、海外で生産されたものでも、一度安曇野工場へ送られ、そこで最終チェックとキッティングが行なわれる。いわゆる「安曇野FINISH」だ。これは一般的にはここまで行なわれず、ソニー時代も海外生産された製品に対しては行ってこなかった。VAIO株式会社という小規模な会社になって、より品質を追求し初期不良がない製品の出荷を徹底している。もちろん、VAIO Phone Aもその1つだ。
 
 デザインと質感、高品質、高性能を実現したVAIOのスマートフォン。VAIO Phone Aの価格は、2万67842円(税込)と、VAIO Phone Bizの半額程度で、機能的に見てもかなり安い設定。企業が導入するとなれば、さまざまなキッティングサポートも受けられるが、それを含めても導入経費はかなり抑えられることだろう。
 
 最後にスマートフォンを導入するにあたって、企業が一番心配するのはセキュリティーだ。「Androidスマートフォンはセキュリティーがちょっと」と懸念される向きもあるが、不正改造したり、非正規アプリの導入や不審なサイトへのアクセス、気軽に会社のファイルを共有したりするなど、セキュリティーに対する認識の甘さが原因であることが多い。
 
 ここは社員教育の徹底や、MDMなどによる端末の一元管理といった対策を講じれば、リスク以上の利便性や生産性の向上が望めるはずだ。VAIO Phone Aは、働き方改革の一躍を担う端末であることは間違いない。
 
 
文● 飯島範久 編集●ASCII

最終更新:5/12(金) 13:26

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